言の葉は
立ち尽くして、うつむく僕はそれから堪たまらず目を背そむけた。もう涙でいっぱいで、心は痛くて悲壮感ひそうかんに包まれている。



幼い僕は包装紙を乱雑らんざつに開けた。その中からは今、流行りの携帯式ゲーム機と欲しかったソフトが入っていた。



僕は、そう当時の僕は幼い顔に幸せな笑みを浮かべた。



一連の流れを垣間かいま見て、声音こわねが漏もれ出るほどに僕の心は痛んだ。



そして、僕は囁く───「もうたくさんだ…」と様々な痛みを孕はらんで。



< 15 / 45 >

この作品をシェア

pagetop