桜吹雪が綺麗です。

次の春も、二人一緒に

 首元まできっちりしめたブラウスのボタンを一つずつ外される。
 あっという間にキャミソールまで脱がされて下着一枚。腕で隠そうとしたら「隠さないで」と言われて両方の手首をシーツに押し付けられた。

「見る必要、ある……?」

 あまりの緊張から涙声になりつつ言うと、ふっと柿崎が笑みをこぼした。

「電気消しますね。ベッドサイドの灯りは大丈夫ですか」

 見えないのも怖いと思いながら頷くと、柿崎は起き上がって部屋の電気を消した。
 眼鏡をローテーブルに置き、セーターを脱ぎながら戻って来る。
 薄暗がりなだけに、綺麗に筋肉のついたモデルのような裸身はいっそ幻想的に見えた。

 再び千花の身体をまたぐように乗り上げると、背の裏に手を入れて簡単にホックを外してしまう。
 肩紐をずらしながら、ゆっくりと胸の膨らみを手で包み込むように揉みはじめた。

「は……ずかしい……」

 目を瞑って、唇を噛みしめて顔を背けるものの、柿崎は両手を使って胸や両方の頂を弄り始める。

「先生……、言われたら嫌かなって思っていたんですけど……、すごく胸が大きいですよね」

 そう言いながら、きゅっと頂を摘まれて千花は小さく悲鳴を上げた。
 じん、と足の間に痺れにも似た快感がはしる。

「い、嫌というか」
「こんなに大きいと、視線とか……。俺は、胸を見ていると思われたくなくて、なるべく見ないようにと思っていたんですけど。べつに胸で好きになったわけじゃないから」

 声は穏やかなのに、手つきはどこか性急なものがあり、形が変わるほどに胸を揉みしだいている。

(柿崎くんに言われるのは、嫌じゃないけど……!)

 
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