くの一反省帖2〜カステラが待ってる〜
とはいえ

「よりによって狭霧に化けた朧が相手してんですよ…あの子って何の取り柄も無いし、みすみす殺されるのを仲間として黙って見過ごす訳にはいきません。十兵衛様どうか朧を助けてあげて下さい」

必死に懇願する白雪に

「殺し屋の相手なぞ好きにさせればよろしい。それよりも火付けの方を何とかせねば…福岡藩の名誉の為にも」

と、まともに相手する気は無いようだ。

この一言に温厚な白雪もさすがにぶちギレた。

「十兵衛様っ!いつから黒田武士は女子を見捨てる情けない武士に成り下がったのですかっ!」

そう言われた十兵衛は

「いや…そう言われても…」

ガードマンに軍隊の仕事を要求するものだ…とは言えんわな
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