まるっとおまけな人生だから、今度は好きに生きていいよねっ
「子供達が盗みをするのは、私の責任です。どうか、罰は私に……」
「あのね、いんちょうせんせい。あなたはそういうけど、ぬすみをしたのはミケルにゃ、にゃ、なの……でも、そこまでおいこまれるのはりょーしゅのせきにん。わかゆ?」

 ああ、大事な場面だというのに舌が回っていない。噛んだ。
 だが、ここは気づいていないふりを貫くのだ。気づいていなければ、何もなかったことにできる。

「……ですが」
「ミケル。あしたのあさ、はくしゃくけにじしゅして。ぼく、そこにとまってるから。こなかったら、どうなるかわかっているよね?」

 じぃっと睨みつけてやると、ミケルはうつむいた。少し、脅しすぎてしまったかもしれないが、いくら貧しいからと言って盗みで解決するのはよろしくない。

「じゃあ、ぼくはこれで」
「あ、送ります……こんな暗い中、子供だけで帰すなんて」
「だいじょーぶ。ナビ子しゃんがいるから」

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