まるっとおまけな人生だから、今度は好きに生きていいよねっ
 父も、ナビーシャのことをナビ子さんと呼ぶようになった。シルヴァリア王家では、もうナビ子さんで定着である。

「使えるわよ。元々収納魔術は使えるの。アタシが使い方を思い出させただけ。食べ物とか厨房からもらいたいんだけど」
「それはかまわんが……なぜ、食べ物を?」
「テティの能力を考えてみて。誰かがテティを欲しがって誘拐するかもしれないでしょう? アタシが守るけど……備えあれば患いなしって言うじゃない。他にも必要そうなものを見繕って適当に入れておくわ」

 父が眉間に皺(しわ)を寄せる。
 父が仕事をしている机に飛び乗ったナビーシャは尾の先を丸くして、父の腕を叩いた。

「この国は平和だけれど、何があるかわからないでしょう? せっかくテティが収納魔術を持ってるんだから、いざって時の食料を入れておくぐらいいいと思うのよ。急に家族で避難しないといけなくなることだってあるかもしれないじゃない」
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