神獣の花嫁〜さだめられし出逢い〜
癇癪(かんしゃく)を起こした美穂にはお構い無しに、主従関係の二人は短い会話を交わす。

訳が分からず、しかも自分ひとり蚊帳(かや)の外。
美穂は、収まりがつかない思いを吐き出した。

「なんなの、あんたら!」

すると、あでやかな美貌の青年は、そんな美穂に対し、極上の笑みでもって言葉を返した。

「ゆうべも言ったでしょう? アタシはアンタ次第で生きるオトコなの。
アンタの願いを叶えるために、アタシは存在するのよ」



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