That day 〜普通の女子高生×性格難の超絶イケメン〜

Ep.1 Rio side

自分のことは【普通】だと思ってる。
地球上の人物全員並べてどんな基準で並べても
真ん中なんじゃないかなと真剣に思う。

ぶっちゃけ秀でた才能はない。
が、一通りのことは普通にできる。

私の通っていた中学校はとてもレベルが低かった。
正直荒れていたし不登校の子も多かった。
勉強よりもクラス対抗ペットボトル集め競争やら
なわとび大会やら運動会の横断幕対抗戦やら。
団結させるためかそんな行事ばかりだった。
そんなレベル低い学校ではトップクラスだったけど
入れた高校は公立の上から3番目。
真ん中レベルの高校。
そう、学力も普通。

顔はどうか?鏡を見る。
可愛く、、はない。そんなのはわかってる。
顔はデカくはないけれどパーツは小さい。
父親に似た奥二重の細い目なんて
コンプレックスでしかなく、
目が細い人は結婚しなきゃいいのにと何度も思った。
身長は160前後。
体重も48から54キロを行ったり来たり。
手足は長めだけれど、細くはない。
かと言って、とてつもなく醜いかと言われたら
(幼稚園とか低学年の頃だけど)こんなのでも好きと言ってくれる人はいたし
美人薄命に気をつけてと友達から言われたことも
一回だけあるから、トータル普通だと思う。

性格はどうか?
おとなしくて優しいミーハーな偽善者
だと自己分析している。
ポジティブかネガティブかと言われたら難しい。
色々あって、今はかなりネガティブになっているが、
基本は寝れば忘れられる。
まぁなんとかなるさと思ってはいる。
今がダメでもきっと未来の私はたのしいはずと
未来に期待して今を過ごしている。
トータルしてみれば陽キャでも陰キャでもない
良くも悪くもない普通の性格。


そう、私はスーパー普通人間。
だから華やかな生活なんて望まないけど
普通には過ごしたい。

入学式、耳を澄ましていると、
6組にすごくかっこいい子がいるとか、
サッカー部のマネージャーがみんなかわいいとか
そんな声が聞こえてくる。

気にならなくはないけれど、関係ない世界。
それより友達が欲しい。

知らない人ばかりの1人行動は得意だけど、
集団の中での独りはとても苦手。

そんな時に名前の順が1つ後ろの
女の子が声をかけてきた。
「楓です!よろしく!」

こうして私の高校生活がはじまった。
楓はとても自己肯定感が強い
はっきりした性格の
良くも悪くもとても女の子らしい
可愛い女の子だった。
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