暗闇の星屑、夜明けの太陽
「泉(いずみ)も行く?」

「みんなでイチゴパフェ食べ行くんだけど」

「あ、でも、カレピッピと会うの?」

「いいなー♡」

「じゃ、また明日ねー」



「あー…うん…また明日…バイバイ!」



彼と会う約束はしてなかった

今日は学校の友達と遊ぶとか言ってたし…

あー!私もイチゴパフェ行きたかった

タイミング逃した!

私なんにも言ってないのに!

見栄はっちゃったじゃん

私もイチゴパフェ食べたかった!



「月島(つきしま)は行かなくていいの?」



後ろから声がして振り返ったら担任だった

盗み聞き?



「私は…」



「なんか、あった?」



「んーん…
別に仲間はずれとかじゃなくて…」



「行きたかったら行けばいいのに
まだみんなその辺に…」



しつこい

お節介だな



「私は彼氏と約束が…」



めんどくさくてそう言った

(見栄もある)



「なんだ、そーゆーこと?
それならいんだけど…
変に心配した
じゃ、また明日」



心配してくれたんだ



「うん、ハルちゃんまた明日」



「ハルちゃん言うな!」



「卒業式、おめでとうって言ってね!」



「言われるように頑張れ」



「はーい!バイバイ!」



「さようなら」



「さよなら、ハルちゃん」



ハルちゃん背中丸まってんな

背高いんだから
もっとちゃんとしたらちょっとカッコイイのに

もったいな



3-A担任
風間 陽(かざま はる)

新卒でうちの学校に採用されて
3年生を持つのは今年が初めてだとか…

それで張り切ってるらしい



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