一匹オオカミくんと、今日も、屋上で


買い物を終えた私達は、重い足取りで学校へ戻る。


ずっとこうして宝生くんの隣りにいたい。


嫌だな、学校にも家にも帰りたくない。


足を止める私に気づいて宝生くんも足を止めた。



「どうした」

「……学校に、帰りたくなくて……」

「買い出し戻ったら鞄持って帰ろうぜ」

「でも、そしたら宝生くんといれなくなる……」

「はあ……ったく、そんなことばっかり言ってたら俺の口でその口塞ぐぞ」



口……
え? 口? 唇!?



赤くなる私とは違い、顔色を変えない宝生くんに開いた口が塞がらない。


「でも、それキスになっちゃう……」

「同じ箸で口付けてんのに今更だろ」

「ち、ちがうよ。宝生くん、あるの? キス……」



聞いた瞬間、「ある」と答えられたらきっと耐えられない。


なんてことを聞いてしまったんだろう。


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