短編 ホラー 1話完結


気がつくと私がいたのは、暗い何処かの地下倉庫だった。


そこに立っていたのはーーー元カレ。




「何であんたが………!!」




「先客も及びだぜ?」



ふと後ろを見るとーーー。




「死神………さま?」




背後に座る死神がこちらをほくそ笑む。





「どうゆうことよ、これ……死神様彼を何で殺さないの!?」




「悪いな、じつは先にこちら側から本当はお前を殺せという命令があったのだ」




「は………はぁ!?!?!?」




「俺がな、全部仕組んだことなんだ。お前が俺に惚れないからだろ。あのうざい親友に本性バレたし」





「本性って……」




「お前のこと、前々からうざいって死ぬ程感じてた「光っち」に頼んだんだよ。そしたらアイツ面白い話を持ち出して、死神様って話をしてくれた。俺はまず最初に光っちと一緒に死神様を呼び出したんだ」





「………まさか」




「そのまさかだよ。死神様は案の定現れてくれて、俺は願ったよ。お前を殺せって。そしたらお前は誰のものにもならなくて済む」





「………私が死んだら、貴方のものにもならないよ?私は」




「馬鹿者だなもう少し、話を聞いたらどうだ?少女」


「それもそうだな。でも………俺は馬鹿じゃない。お前を殺す代償を選んだときに死神様にこう提案した。元カノに俺を殺させるように命令させるから、その命を上げようって」





「………最初から嵌めて、私の心を打ち砕くつもりだったってわけ」




「そうしないと、お前の心は手に入らないからな」




やられた。




もう手錠を着けてあるから、逃げることは出来ない。




「さようなら。少女」




私はされるがままに、鎖で体を切られた。




鮮烈な鮮血が飛び、意識が遠のいてゆく中彼氏も血を吐いて倒れていく姿が重なって0
愛してる」と口を動かした。




fin


いたずらに笑う、死神様。



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