クローン人間の僕と人間の彼女
ーガチャ


ドアが開く音と一緒に功太が入って来ると、俺と功太は目で合図した。


「朋、こっち向いて目を閉じて?」

「…何?」

「いいから」


俺は笑顔でそう言うと、朋は不思議そうな顔をして目を閉じた。

功太が朋の後ろから小さなベールを掛け、以前書いた婚姻届けを受け取り朋に言った。


「いいよ、目を開けて」

「…何したの?」

「見てみな」


俺は鏡を渡すと、朋は鏡の中の自分を見て、照れ臭そうに笑った。


「今迄、ありがとな。式はまだ挙げられないけど…俺と結婚してくれないか?」

「…しなくていい…」


俺は朋に結婚を断られた…?

一瞬頭の中が真っ白になったけど、朋は続けた。


「結婚式は挙げなくてもいい…。結婚出来るだけで嬉しいんだ…」


俺は朋のその言葉に、胸がいっぱいになった。


「朋…これ書いてよ」


俺は婚姻届けを渡し、朋はゆっくりとそれに記入していく。


「印鑑が無い」

「いいんだ。伊集院さんにも承諾して貰ってからサインして貰いたいし。退院したら一緒に出しに行こう」

「うん!」

「それから、指輪がまだ出来てないんだ。だから、朋の数珠を貸して?」

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