クローン人間の僕と人間の彼女
俺は又朋の所に通う。
今日はバラの花束を持って…。

ーピンポン


「はい。入って」


いつものように伊集院と朋に出迎えられ、俺は朋に花束を渡す。


「お土産」

「…ありがとう」


朋はキョトンとした顔をしている。


「今日も部屋で話す?」

「…うん」


そう言って、朋の部屋へと向かった。


「今日は腕を組まないんだ?」

「…別に。貴方に誤解されても迷惑だから」


朋は顔を真っ赤にして言った。
脈はかなりあるな…。

朋はベッドに腰を掛け、俺は朋の隣に座った。


「変な事したら、大声で叫ぶわよ?!」

「いいよ」


朋が俺を殴ろうとした手を掴んで、俺が言う。


「冗談だよ」

「……!」

「そう言えば、君のお父さんは?」


いつも、朋と伊集院の気配しかないこの家…。


「……随分前に出て行ったわ」

「出て行った?」

「お母さんには好きな人がいるの。…ずっと前から」

「ふ~ん。奥さんは不倫するような人には見えないけどな」

「不倫じゃないわよ」

「……?」

「…相手の人、死んでるから」


やっぱり…健二の事か?
でも何故朋が知っているんだ?

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