純愛初夜、次期当主は初恋妻を一途な独占愛で貫きたい。
「ありがとうございます……でも、もう大丈夫です」
「大丈夫なわけないだろう? そうだ、仕事は退職したと言っていたよね?」
「はい。居づらくなってしまったので」
「そうか。なら、私からの提案なんだが、花暖ちゃん。私たちの息子・千暁と結婚しない?」
……ん?結婚? というか千暁さま!?
身分が違いすぎます!
「……っお、お断りします!」
私は、即答でそう答えると「帰ります!」と言い逃げするように走って屋敷を後にした。