お願いだから、好きって言って。
気付くと雨は止んでいて、葉っぱに乗った雫がキラキラと輝いていた。
「でも……もう、大丈夫……息、できる……」
「だとしても、まだフラフラでしょ。俺が連れてくから」
ギュッと抱きしめられ、右手で頭をポンポンされる。
安心するどころか、さらにドキドキして……
このドキドキが佐藤くんに聞こえてないか、心配になる。
「じゃあ、おぶってくから。後ろ乗って」
佐藤くんは、私の前にしゃがむ。
さすがにそこまで迷惑はかけれないと言っても、佐藤くんは聞いてくれなかった。
「重かったら……そこら辺に捨てて、ください……」
観念したようにそう呟き、佐藤くんの背中に跨る。
いつもより近い距離に、さらに鼓動は加速する。
佐藤くんの顔をこんなに近くで見ることはないから、とても緊張する。
やっぱりまつ毛長いなぁ……とか、物語の王子様みたいに目がパッチリしてるなぁ……とか……そんなことを考えながら佐藤くんの顔をちらりと覗く。
「あんまり見られると恥ずいんだけど……」
「え、あ……ごめん、なさい……」
顔を赤くして気まずそうな佐藤くんとバッチリ目が合い、思わず逸らす。
恥ずかしくて、佐藤くんの首元に顔を埋めると、シャンプーのいい匂いがした。
名前の通りベリー系の香りで、なんだかホッと安心する。
佐藤くんらしいや……