高校デビュー、気合入れすぎちゃいました?!(仮)
 ──キーンコーンカーンコーン

 「はい、じゃあ皆席についてー。」

 あ、先生。

 「えーっと。改めて。
 僕は藍田守(あいだまもる)。1年A組の担任です。担当教科は英語。
 1年間、一緒に頑張ろうと思ってます。
 みんな、よろしくね!」

 おぉ…良かった、優しそうな先生だ。しかも、苦手な英語担当なのはありがたい。

 「はい、じゃあ早速だけど自己紹介していこうか。」

 自己紹介かぁ…。苦手なんだよなぁ、人前で話すの…。昨日頑張って考えたのに…。

 「えっと一番は…青原くんか。行ける?」

 「はい、行けます。」

 「よし、じゃあトップバッター頑張れ!」

 やばい、もう始まっちゃった…!

 しかも出席番号順だから私はきっと早い段階で順番が来てしまう。

 鼓動が早くなり、手の先が氷のように冷たくなる。

 「──はい、じゃあ次、小野寺さん。」

 やばい。

 心臓が耳元で鳴っているかのように、煩い。ギュッと手を握りこみ、教卓の横に立った。

 あ──思ったより、人が多い。怖、い。どうしよう、ずっと黙ってるわけにも…!

 ちょうど前に座っている人がほんの少しだけ、動いた。肩を揺らす程度。

 私の視線が、スッとその人に寄る。パッと目があって、微笑まれた。

 肩に入っていた力が、ふわ、と抜ける。

 「小野寺、茜です。趣味は──」
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