親愛なる魔王の君へ#2~召喚されたので、魔王の側近になります!~
5、リヴィエール
その日の夜、ルーチェの家で泊まることになり、ルーチェから借りた本を皆が集まる部屋で読んでいた僕は、「隣、いいかな?」と誰かに声を掛けられて顔を上げる。
僕に声を掛けてきたのは、クラルさんだった。
「……どうぞ」
僕がそう言うと、クラルさんは僕の隣にある椅子に座る。
「……ルーチェの前世のこと、聞きたいなって思ってね」
クラルさんの言葉に、僕は「……僕の知る限りで良いのなら」と本を閉じた。
「そもそも、僕……ルーチェたちが前にいた世界について知らないんだよね。聞くのも悪いかなって思って、聞けなかったんだよね……」
「………魔法やモンスターは、架空の存在となっている世界です。魔法とかは、本やゲームにしか存在しない。その世界にある、たくさんある国の1つに僕らは生まれました」
そう言って、僕はクラルさんに前まで過ごしていた国について色々と話す。
「僕は、その国にある学校に通っていまして……そこで出会ったのが、前世のルーチェだったんです」
前世のルーチェ――望月光との出会いやエピソードなどを、クラルさんに話した。
クラルさんは、相槌を打ちながら最後まで話を聞いてくれる。
「ありがとね。いろいろと話してくれて」