本日、私の大好きな幼馴染が大切な姉と結婚式を挙げます
第20章 16 2人からの報告
コンビニでワインやチューハイ、缶ビール。それにおつまみやスナックを買い込んだ私達はそれぞれレジ袋片手に店を出た。
「珍しいね〜お姉ちゃんがスナック菓子を買うなんて。それにお酒まで」
「ええ、たまにはいいじゃない」
こうしてみてみるとお姉ちゃんはもうすっかり元通りに戻っている気がする。
「鈴音ちゃん、もう交通事故の後遺症とかは大丈夫なの?」
不意にお姉ちゃんが尋ねてきた。え? どうしたんだろう? 突然に。
「う、うん。私はもう大丈夫。一応三ヶ月に一度は病院に行ってたけど、それも今年で終わりだよ」
「そうなのね? それは良かったわ」
お姉ちゃんはそして前を歩く亮平をじっと見つめていた――
****
「「「かんぱーい!」」」
リビングに食べ物を広げ、それぞれアルコールを手に取ると私達は皆でお酒を飲んだ。お姉ちゃんはワイン、亮平は缶ビール。そして私はチューハイ。3人共飲み物は全員バラバラ。
「コンビニの唐揚げって、こんなに美味しいのね」
普段あまり市販のお惣菜を食べたことのないお姉ちゃんが驚いている。
「でしょう? このコロッケだって美味しいですよ。鈴音は何食べてるんだ? その丸いものは何だ?」
亮平がポテトコロッケを食べながら私を見た。
「これ? 芋餅だよ?」
「へ〜……中々マニアックなもの食べてるな?」
「芋餅の何処がマニアックなのよ、こんなの普通だよ、ふ・つ・う!」
「亮平くん。そろそろあの話したら?」
「そうですね、忍さん」
え? あの話?
するとお姉ちゃんの口から思いがけない言葉が飛び出した。
「あのね……私と亮平くん……結婚しようかと思ってるの」
つ、ついに……ついにこの話が……!
「そ、そうなのっ!? お、おめでとう!」
私の身体に緊張が走る。今の言葉……自然に言えたかな?
「それでさ……鈴音に意見聞こうかと思って……」
意見? 意見て何の?
「俺達の結婚……鈴音が反対するなら……やめてもいいかなって考えているんだ」
「え……?」
亮平の言葉に耳を疑う。
「ええ、そう。鈴音ちゃんが嫌だって言うなら結婚やめようかと思うの」
お姉ちゃんまで何言い出すの?
「や……やだな〜どうして私が2人の結婚に反対するの? む、むしろ遅すぎたように感じてるよ……」
「鈴音……」
何故か亮平が悲しそうな目で私を見ている。な、何よ。ひょっとし私に同情でもしているつもり?
「おめでとう! 心からお祝いするよ!」
私は手をパチパチと叩いたけれど、どうしようもない寂しさを感じていた。私だけ2人から置いてけぼりをされてしまったかのように。お姉ちゃんと亮平が手を取り合って前へ進み……私はいつまでも同じ場所から動けないでいる……そんな感覚に陥ってしまったような。
お姉ちゃんと亮平は一度視線を交わし、頷き合った。
「それで内輪だけで式を挙げようかと考えているんだ。そこで鈴音の出番だ」
亮平の言葉に固まった。
「え? ちょ、ちょっと待って。何が私の出番なのよ?」
「あのね、鈴音ちゃんに結婚式のスタイルとか式場を選んでほしいの」
「えっ!? な、何で私がっ!?」
あまりの言葉に驚いてしまった。
「私ね……まだ色々な人達と打ち合わせしたり、話をするのが不安で……」
「お姉ちゃん……」
お姉ちゃん、亮平……私に2人の結婚式のプランを考えろって言うの?
あまりにそれは……酷いんじゃないの……?
私は、持っている缶チューハイをギュッと握りしめた――
「珍しいね〜お姉ちゃんがスナック菓子を買うなんて。それにお酒まで」
「ええ、たまにはいいじゃない」
こうしてみてみるとお姉ちゃんはもうすっかり元通りに戻っている気がする。
「鈴音ちゃん、もう交通事故の後遺症とかは大丈夫なの?」
不意にお姉ちゃんが尋ねてきた。え? どうしたんだろう? 突然に。
「う、うん。私はもう大丈夫。一応三ヶ月に一度は病院に行ってたけど、それも今年で終わりだよ」
「そうなのね? それは良かったわ」
お姉ちゃんはそして前を歩く亮平をじっと見つめていた――
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「「「かんぱーい!」」」
リビングに食べ物を広げ、それぞれアルコールを手に取ると私達は皆でお酒を飲んだ。お姉ちゃんはワイン、亮平は缶ビール。そして私はチューハイ。3人共飲み物は全員バラバラ。
「コンビニの唐揚げって、こんなに美味しいのね」
普段あまり市販のお惣菜を食べたことのないお姉ちゃんが驚いている。
「でしょう? このコロッケだって美味しいですよ。鈴音は何食べてるんだ? その丸いものは何だ?」
亮平がポテトコロッケを食べながら私を見た。
「これ? 芋餅だよ?」
「へ〜……中々マニアックなもの食べてるな?」
「芋餅の何処がマニアックなのよ、こんなの普通だよ、ふ・つ・う!」
「亮平くん。そろそろあの話したら?」
「そうですね、忍さん」
え? あの話?
するとお姉ちゃんの口から思いがけない言葉が飛び出した。
「あのね……私と亮平くん……結婚しようかと思ってるの」
つ、ついに……ついにこの話が……!
「そ、そうなのっ!? お、おめでとう!」
私の身体に緊張が走る。今の言葉……自然に言えたかな?
「それでさ……鈴音に意見聞こうかと思って……」
意見? 意見て何の?
「俺達の結婚……鈴音が反対するなら……やめてもいいかなって考えているんだ」
「え……?」
亮平の言葉に耳を疑う。
「ええ、そう。鈴音ちゃんが嫌だって言うなら結婚やめようかと思うの」
お姉ちゃんまで何言い出すの?
「や……やだな〜どうして私が2人の結婚に反対するの? む、むしろ遅すぎたように感じてるよ……」
「鈴音……」
何故か亮平が悲しそうな目で私を見ている。な、何よ。ひょっとし私に同情でもしているつもり?
「おめでとう! 心からお祝いするよ!」
私は手をパチパチと叩いたけれど、どうしようもない寂しさを感じていた。私だけ2人から置いてけぼりをされてしまったかのように。お姉ちゃんと亮平が手を取り合って前へ進み……私はいつまでも同じ場所から動けないでいる……そんな感覚に陥ってしまったような。
お姉ちゃんと亮平は一度視線を交わし、頷き合った。
「それで内輪だけで式を挙げようかと考えているんだ。そこで鈴音の出番だ」
亮平の言葉に固まった。
「え? ちょ、ちょっと待って。何が私の出番なのよ?」
「あのね、鈴音ちゃんに結婚式のスタイルとか式場を選んでほしいの」
「えっ!? な、何で私がっ!?」
あまりの言葉に驚いてしまった。
「私ね……まだ色々な人達と打ち合わせしたり、話をするのが不安で……」
「お姉ちゃん……」
お姉ちゃん、亮平……私に2人の結婚式のプランを考えろって言うの?
あまりにそれは……酷いんじゃないの……?
私は、持っている缶チューハイをギュッと握りしめた――