永遠の片想い
「私は、お父さんに恋愛の話はした事がないよ」
俺も娘に聞いた事はないな、
「直接娘には聞けないさ、大概はお母さん経由だろ、それが父と娘の絶妙な距離感なんだ、近過ぎず遠過ぎずのな」
「うちもそうかな、言いたい事があるなら直接私に言えばいいのにって、いつも思う」
よく言う、言っても間違いなく無視するだろ、そんな勇気が俺にもあったらな、
「だから、良い人が見つかるまでは娘の行き過ぎた行動に一生懸命ブレーキをかけてやるんだ、嫌われると知っていながら」
「、、そ、そうなんだ、お父さん、そんな風に思ってたのか」
ふん! やっとわかったか、
「どんな父親だって、娘の自由にしてやりたいに決まっている、でも世の中は危険だらけだからな、そうやって制限を設けてやらないと、いつか酷い目に遭う、娘の泣き顔なんて親は見たくないさ」
「………」