Lecker
「シュリュッセル、スープができた」

「こっちのメイン料理もできあがったよ!」

「あとはデザートか」

「そうだね。おいしいケーキを作ろう」

まるで勝負があったなど嘘のように二人は協力して料理をしている。あの時の勝負のおかげで二人は共に料理をする仲になったのだ。

勝負は引き分けだった。どちらの料理もおいしかったのだ。もう一度テーマを変えてモーントが勝負するように言ったものの、二回戦目でも結果は同じだった。

『シュリュッセルの腕前も、お前の部下の腕前も、どちらも素晴らしいということじゃないか』

ファーデンはそう言い、モーントと共に法律を変えるように動き出した。そのおかげで人間であるシュリュッセルは肉や魚を買いに市場へと行けるようになった。ファーデンの屋敷にいることが許されたのである。

出来上がった料理をテーブルに運ぶ。美味しそうな料理にみんなの顔に笑みが浮かぶ。この瞬間がシェフにとって一番嬉しい時だ。

「ファーデン様、モーント様、お誕生日おめでとうございます!!」
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