〜ミミコイ〜ミミから始まる10秒間

4~6話

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【Ch.4】


「ん、あれ? ここは……」

スタジオの椅子に
座っていたはずの私は

何故か今
広くてふかふかなベッドの上

寝ぼけて揺らいでいた視界が
段々とクリアーになっていき
全く見慣れない景色に戸惑う

モノクロで統一された家具
オシャレなインテリア

だけど少し散らかっていて
生活感のあるお部屋

自分の家では絶対無い

一体ここはどこ?

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【Ch.5】


「あ、目が覚めた? おはよ」

いい匂いのするコーヒーを片手に
声をかけてくれたのは
朝ぶつかったお兄さんだった


「え、お、お兄さん?!!」

あれ、ちょっと待って
朝のお兄さんって……

わあぁぁあぁぁぁぁ
やばいやばいやばい!!!

りく様だ!!
嬉しすぎて鼻血出そう!

りく様が、私におはよって……
あぁあぁぁぁ私がこの声を
聞き間違えるはずが無い


「台本お姉さんが
届けてくれたんだよね?
本当に助かったよ、ありがとう

ここは、俺ん家なんだけど……
寝ちゃったお姉さんの家が分からなくて

タクシーも夜遅くて
全然捕まらなかったから
とりあえず家で保護してました

さっきまで空もいたんだけど
明日も仕事だからって……」

空さんが先に帰ったってことは
ここまでは安全確認してくれてたんだ……


「あぁぁぁよかったぁ
りく様が、あんなに一生懸命
書き込んでる台本が無くなったら

絶対困るだろうなって思って……

途中で、寝落ちしちゃってすみません

昨日アオコイの1話を
どうしてもリアタイで拝みたくて
あまり寝てなかったんです……」

ぽかーんとした
表情のりく様

何か私
変なこと言った……かな?

っ!!!

やばいやばい
いきなり自分の名前知ってて
様付けなんてしてきたら
キモイよね

てか、台本も届けに来たとか
ストーカーかと思われてるかも

どうしょう……
とりあえず落ち着け私。

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【Ch.6】


「あ、えっと……
いきなり馴れ馴れしくすみません!
私、夏川ほたると申します

本当ストーカーとかじゃなくて
お兄さんと朝ぶつかったのも
本当に偶然で……

でも、台本拾って
途中で気が付いてしまって……

ずっとずっと
天川りく様の善良的なファンなんです
どうか信じて下さい!!」

涙目になりながらも
必死に弁解したけれど

りく様は
変わらず目が点のまま

ど、どうしょう……

てか、私すぐ帰った方がいいよね!?


「本当に保護して頂いて幸せでした!
ありがとうございました」

お礼を言って
ペコッと頭を下げて
さっさと帰ろうとしたその時……

ドスッ……

急にグイッと手首を掴まれて
壁に包囲される私

静まり返った部屋に
壁と私と推し

ドクンドクンドクンッ

心臓が今にも
飛び出しそうなくらい早く動いてる
絶対今、私、顔真っ赤だ

な、何この状況……
頭が真っ白なんですが

真剣な眼差しで
私の耳元で……

さらなる爆弾が投下された。

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