気高き不動産王は傷心シンデレラへの溺愛を絶やさない
 勇気を振り絞って伝え、手で顔を覆う。

「志信さんだから……嫌じゃない」

「……君はいつも、俺の欲しい言葉をくれるな」

「あっ」

 せっかく顔を隠していた腕を掴まれて、頭上に縫い留められる。

 志信さんは私をまじまじと見つめると、心から満足した表情で微笑んだ。

「その顔、俺以外に見せるなよ」

 再びキスの雨が降り注いで、子どものような声しかあげられなくなる。

 彼の指と唇が触れるすべての場所がひどく熱かった。

 怖いという気持ちと、このまますべて奪われたい気持ちで翻弄される。

 志信さんが繰り返す「かわいい」という声が、私の鼓膜だけでなく肌にも刻まれていくようだった。



 髪を撫でる手の感触が私の心地よい眠りを終わらせる。

 目を開けると、志信さんが頬をほころばせていた。

「おはよう、優陽」

「あ……お、おはよう……」

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