私の愛したゴミ
サキにはどこか儚さがあった。それもサキのひとつの魅力であったのだけど、どこか気がつけば居なくなってしまうような危うさをも感じた。

まぁ、その後何回も3人で飲みに行ったけど酔うとサキを抱きしめたり、とにかく触れてちょっかいをかけるトウヤ。

私が言った“お似合い”なんて言葉も相まってサキはトウヤを好きになってしまった。

抱きしめられる度に嬉しそうな顔をするサキ。
少し酔ってぽやぽやしてくるとサキからも手を絡めたり抱きしめに行くことも増えた。

サキの見た目は女子アナ風で、最初はこういう清楚な女が1番遊んでんだろなー、なんて思ってた。

今思えば、私にはない可愛げへの羨ましさから決めつけてしまっていたのかもね。

ちょうどその頃、彼氏と喧嘩する度に『モモカは可愛げがないほかの女は〜』なんて言われてたから。

そんな可愛げのない女を選んだのは彼氏自身なのにね。

私には無い可愛げと愛嬌がずるかった。会う男皆サキに興味を持つ。彼氏には絶対あわせたくなかった。

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