私の愛したゴミ
 きっとトウヤはサキを選ばない。

 好きな素振りは見せるのにサキから行くとトウヤは引いていくから。

 トウヤにとってサキは落とせそうなクレーンゲームみたいなものだったんだと思う。要らないけれど落ちそうなら欲しい、みたいな。

 そして今はもう存在を忘れ去られたぬいぐるみ同然。クレーンゲームなんて取る過程が楽しいだけで所詮取れてしまえばただのゴミだもんね。

だからね、捨てられる時を待つのはサキに相応しくないよ。だってサキは海のような色をした宝石なんだから。

サキはもっと自分を大切にしていいんだよ。

 サキは私の大事な宝物(トモダチ)
たとえ破滅の道へ進もうが必ず引き戻してあげるから。
< 20 / 71 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop