晩餐
胸騒ぎが、くっきりとした寒気に変わった。
確信はない。
ないはずなのに、耳の奥がどくどくと鼓動し全身に緊張を促してくる。
「進みましょう、先輩、早く」
羽生先輩の手を引いた。
消えゆくロウソクが私たちに追いついてしまったらどうなるのだろう。
考えたくない。
のに、体中を煽る恐怖があらゆる想像を生み出していく。
地獄なのか天国なのか
誰も教えてくれない場所で遭遇する未知の現象。
前に進むことが正解なのかも分からない。
早歩きが小走りに
小走りが全速力になっていた。