離縁前提の結婚ですが、冷徹上司に甘く不埒に愛でられています〜ハネムーン編&afterStory集〜
ココハナ コミカライズ配信記念SS【ハロウィン】


 ハネムーンから約四ヶ月後。
 久しぶりに千秋さんとお休みが一緒になった、十月の三週目の土曜日。
 デートの映画を楽しんで建物から出た私たちは、目の前の光景を見てあっと目を見開いた。


「わぁ……すっかりハロウィン仕様ですね……」
「賑やかですね」


 夕方遅く。映画館に入るまで昼間のように明るかったそこは、あっという間に夜と光の空間に包まれていた。

 表参道の並木道にはオレンジ色のライトが連なって、風に揺れるたび光の粒がはじけるみたいに瞬いている。

 ライトアップされたショーウィンドウにはカボチャや黒猫、魔女の帽子。どれも可愛くて、見ているだけで胸が躍る。

 街がいつもより少しだけ浮かれて見えた。


「イベントが近づくと、街が華やかになっていいですね。歩くだけでワクワクしてきます」


 手を繋いで隣を歩く千秋さんに笑いかける。


「ですね。ひとりのときはイベントを気にすることもなかったんですが、こんなに華やかに感じるものなんですね……ただ風景を見ているような気分だったというのに……」


 千秋さんはそう言って私に微笑んだあと、ショーウインドーの中にあるカボチャと魔女のオブジェを見ながら、またふっと口元を綻ばせる。

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