冷徹魔王な御曹司は契約妻への燃え上がる愛を手加減しない【極上スパダリ兄弟シリーズ】
 また小春ちゃんに文句言われちゃうな。
 ちなみに前の席は会長で、「奥の席でなくていいんですか?」と尋ねたら、笑顔で返された。
「トイレが近いからこの方がありがたいんだよ」
 なるほど。頭に入れておこう。偉いからって奥の席がいいとは限らないのね。
「そうですか。私もトイレが近くにあると安心します」
 にこやかにそう言うと、注文した肉と飲み物が運ばれてきて、テーブルの中央にいた社長が乾杯の挨拶をする。
「みんなお疲れさま。今日は無礼講でね。乾杯!」
 場の空気を読んで長々と喋らないところはさすがだな。
 社長の短い挨拶に感心していたら、サービス精神旺盛な会長が「よし私が藤井さんの分も焼いてあげよう」と張り切ってトングを持ち、極上カルビを焼きだした。
「会長、そういうのはかえって迷惑ですよ」
 副社長が少したしなめるように言うと、会長が「そうか」としょんぼりした顔をする。
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