唯都くんは『運命の番』を溺愛したい


 オメガオークションに売られそうになったあの事件から、私の周りが明らかに変わった。

 一番別人化したのは、双子の姉の理亜(りあ)ちゃん。



 『琉乃、自分を犠牲にしてまで私を教会から逃がしてくれてありがとう。あと、今までほんとうにごめん』



 妹の私に心無い言葉をぶつけてきた過去を、心から反省したみたい。

 何度も『ごめん、許して』と謝られて。



 仲のいい双子姉妹に戻ったとは言えない。

 お互い相手の顔色を伺っている感は、否めない。

 でも……



 『庭のお花見た? 綺麗に咲いてる。琉乃が育ててくれたんだよね?』


 理亜ちゃんは私に、素の笑顔をこぼすようになった。


 『今日の夕飯は私が作るから、琉乃は推し活でもしてて』


 私を気遣い、自分からキッチンに立つことも増えて。

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