Cherry×Cherry
それからスイーツを頬張る私達。


「「「美味しい〜♡」」」


「甘いものってなんで
こんなに幸せな気持ちにさせてくれるんだろ〜…
最高」


嬉しそうにもう一口頬張るハヅキ。


「最高だね、ほんと」


そんなハヅキを見れてなんだか一安心した。



「今度は彼氏とも来たいな〜♪」


嬉しそうにそう言うハヅキ。


「そういえばサクラは気になる人とか居ないの?
居たら言ってよねー!!
私全力でsearchするから♪」


得意気に言うサチコ。


「そういえばサクラから恋愛の話聞いたこと無いね。」



「私は…恋愛とか無縁だから!!
こんなんだしね〜」



バンッ




「「…!?」」



突然ハヅキが机を叩くと同時に、テーブルに並べられた食器達もガシャンと音を立てた。
サチコもそれにビックリした様だ。




「…“こんな”ってなに?
サクラは良いところ沢山あるんだから!!」



ハヅキが真剣にそう言った。


「ちょ、ハヅキ、落ち着きな?」



サチコがハヅキを落ち着かせて一息ついた。



「…あのね、サクラ。
サクラはどこかいつもそーやって自信ない所、
あるみたいだけど、
サクラはめちゃくちゃ素敵だって
ハヅキも私も思ってるんだよね。
だから余計何だかその“私なんて”とか、
“こんな”とか、その言葉にいつもモヤモヤしてたんだよね。」


突然のサチコの言葉に何だか少し信じられなかった。
本当に空っぽだから…



「サクラ、いつも元気で天真爛漫で、
何にでも真っ直ぐで真剣で。
誰かの為に動ける人。
そんな人が“こんな”って言葉で片付けちゃ…
悔しいよ…」


続けてハヅキも少し落ち込んだ様子でそう言ってくれた。


「…ありがと2人とも!!
なんかさ、正直2人が羨ましく思う事が多くて気負いしてたかも」



「え?」



「だって、ハヅキは私と違ってしっかりしてて、
中学の時なんて、生徒会長やっちゃって。
今なんてクラスメイトに頼られる学級委員だよ?
サチコはすっごく調べ物上手な上に、まとめ上手。
何も継続的に続けられない私からしたら凄いもん。
それに…
2人とも知らないかもだけど、
女子以外にも密かに男子からも人気者なんだよ?
…そんな2人と仲良くなれてとても自慢だし嬉しいし、楽しいけど、
私には2人みたいに素敵な所が無いって無意識に思ってたのかも。」


「「サクラ…」」



私の気持ちが伝わった様で、2人とも穏やかな顔で嬉しそうだった。



「でも撤回!!
自慢の親友達が私の事そんな風に思ってくれてるんだもんね!!」


「てか…ハヅキの励まし会で来たはずなのに私が励まされちゃってるねW」


それから私たちは笑いあってスイーツを食べ尽くした。
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