Cherry×Cherry
日常
その日に夢を見た。


それはあの人と笑い合っていて、
手を繋いでいて…



「はぁ…」


夢を思い出しながら登校していたら、
気づけば学校の校門まで着いていた。




「おはよ、サクラ」



後ろから声を掛けてきたのはハヅキだった。



私は笑顔を作って、


「…おはよ!」


挨拶した。



「…なんかあった?」




「ん?なんもないよーん♪」



心配かけたくなかったからテンション上げて誤魔化す。




「…サクラ、やっぱミツ」




「キャー!!ミツル先輩とチカゼ先輩だ!!」




1人の声に周りに居た人達も反応した視線の先には、
学校で人気なツートップ、ミツルとチカゼだった。




「…」




生徒達はミツルとチカゼに道を開けて見とれていた。




この風景はいつもの事だ。




それもあってか、ミツルとチカゼはお構い無しに歩いていた。




ふと、チカゼと目が合う。




「っ…」



咄嗟に目を逸らして私は直ぐに下駄箱に向かった。
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