おとぎ話と秘密の物語~あべこべ世界で人助けをする事になりました~
どこへ行こう
***
朝の日差しの眩しさにふと、私は目覚めます。
軽く目を擦り、重たい身体を起こして思いました。
「……やっぱり、夢の中なんですね」
寝て起きたら現実世界、なんて事もあるかと思ったのですが、そんなことなかったようです。
ならば夢の世界を楽しむ他ありません。
そうなればやる事はひとつ。
「街探検です!」
私はネグリジェを脱いで、普段着用しているドレスに着替えます。
「あれ……でも、流石に出かけるなら声をかけた方がいいのかしら」
「別にいいんじゃない?」
「そうですよね……! 自由にしてて構わないって言われ――」
目が飛び出ました。なんと、カルアさんが隣に立っているではありませんか。
「おはよう、マリア」
「お、おおおはおはおは……」
「あはは、びっくりしてる」
「びっくりしますよ! 昨日はバルコニーに突然…っ夢でも怖いです!」
私はそばにあった枕をぽいっとカルアさんに投げつけます。
カルアさんは「おっと」と言いながらも、それをキャッチして笑います。
「ねぇねぇ、話戻そう。今日は街探検だよね?」
一体誰のおかげで話が逸れたと思ったんです? とふくれっ面でカルアさんを見ますが、彼は気にもとめずに催促してきます。
私は話を合わせるように、街探検の話題に戻ります。
「そう……ですね。今日は街探検に出かけます! 何があるかドキドキワクワクしますねっ」
「――ならさ、海辺の方とか行ってみるのはどう?」
「? 海辺、ですか? ……って、ここには海があるんですか!?」
朝の日差しの眩しさにふと、私は目覚めます。
軽く目を擦り、重たい身体を起こして思いました。
「……やっぱり、夢の中なんですね」
寝て起きたら現実世界、なんて事もあるかと思ったのですが、そんなことなかったようです。
ならば夢の世界を楽しむ他ありません。
そうなればやる事はひとつ。
「街探検です!」
私はネグリジェを脱いで、普段着用しているドレスに着替えます。
「あれ……でも、流石に出かけるなら声をかけた方がいいのかしら」
「別にいいんじゃない?」
「そうですよね……! 自由にしてて構わないって言われ――」
目が飛び出ました。なんと、カルアさんが隣に立っているではありませんか。
「おはよう、マリア」
「お、おおおはおはおは……」
「あはは、びっくりしてる」
「びっくりしますよ! 昨日はバルコニーに突然…っ夢でも怖いです!」
私はそばにあった枕をぽいっとカルアさんに投げつけます。
カルアさんは「おっと」と言いながらも、それをキャッチして笑います。
「ねぇねぇ、話戻そう。今日は街探検だよね?」
一体誰のおかげで話が逸れたと思ったんです? とふくれっ面でカルアさんを見ますが、彼は気にもとめずに催促してきます。
私は話を合わせるように、街探検の話題に戻ります。
「そう……ですね。今日は街探検に出かけます! 何があるかドキドキワクワクしますねっ」
「――ならさ、海辺の方とか行ってみるのはどう?」
「? 海辺、ですか? ……って、ここには海があるんですか!?」