朱の悪魔×お嬢様
新聞社に行くと、いつも屋敷に押しかけてくる見慣れた顔の新聞記者が驚いた表情で駆け寄ってきた。
「これはこれは、羽須美さん。どうしたんですか?」
にやにやとした笑顔に吐き気を覚え、一瞬帰ってしまおうかと思ったがそれじゃあわざわざ来た意味がなくなる。
凜は帰りたいという気持ちを必死に抑え、お得意の優雅な微笑みを顔に貼り付けた。
「今日はちょっと、お知らせしたい事がありまして…」
「なんでしょう?!」
思ったとおり、というか当前だが新聞記者は凜の話に食いついた。
すぐにポケットからペンと手帳を取り出し、メモの準備をする。
「曖昧になっていた“羽須美財閥をこれからどうするか”という事なんですけど」
「はいはい」
「私が継ぎます」
新聞記者の動きが止まる。
その反応も当たり前だろう。
あんな大きな財閥をまだ二十歳にも達していない小娘が継ぐと言い出したのだから。
「これはこれは、羽須美さん。どうしたんですか?」
にやにやとした笑顔に吐き気を覚え、一瞬帰ってしまおうかと思ったがそれじゃあわざわざ来た意味がなくなる。
凜は帰りたいという気持ちを必死に抑え、お得意の優雅な微笑みを顔に貼り付けた。
「今日はちょっと、お知らせしたい事がありまして…」
「なんでしょう?!」
思ったとおり、というか当前だが新聞記者は凜の話に食いついた。
すぐにポケットからペンと手帳を取り出し、メモの準備をする。
「曖昧になっていた“羽須美財閥をこれからどうするか”という事なんですけど」
「はいはい」
「私が継ぎます」
新聞記者の動きが止まる。
その反応も当たり前だろう。
あんな大きな財閥をまだ二十歳にも達していない小娘が継ぐと言い出したのだから。