朱の悪魔×お嬢様



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 “本家”

 それは凜の家から2時間以上はかかる山奥にあった。

 電車で移動する間、二人は終始無言。

 何度か目は合うが、お互いすぐに視線を逸らす。

 気まずい沈黙が降りた。

 何を考えているのかが分からない。

 考えが読めないという事がこんなにも不安になる事なのだ、とその時二人は再確認したことだろう。

 やがて―――本家へと辿り着く。

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