恋愛日和 いつの日か巡り会うその日まで
調子に乗っていたのかハッとした頃には遅く、質問してから口元を手で覆う

でも……高校の時のあの綺麗な人と
まだ付き合ってるかもしれないし、
住ませていただいてるなら
もし鉢合わせた時に困ると思っていた。



『‥‥いるっていったら?』


ドクン


低い声が真っ直ぐ届き、知りたいのに
知りたくない‥そんな気持ちが交差する


こんなにカッコいいんだもん‥‥
恋人ぐらいいてもおかしくないよね‥。
あの時だって……本当にお似合いの2人だったし。


「すみません変なことを聞いて‥。
 邪魔になりそうな時は言って下さい
 ‥‥兄のところに行きますから。」


自分でも馬鹿だと思う。

聞いたのは私なのに自分が傷つくなら
聞かなきゃいいのに‥‥。



『フッ‥‥恋人なんていないよ。』


えっ?


彼の手がスッと伸びてきて、私の頭を優しく撫でていくと、泣かないようにしてるのに、目頭が熱くなり必死に堪えた



サービスエリアに立ち寄り
休憩をしながらも、
思ったよりも早めに軽井沢に入ると、
一気に幻想的な雰囲気に
変わっていくことにドキドキし始めた。


素敵な場所‥‥‥‥


いつもはアスファルトや
ビルばかりの環境なのに
少し離れただけで
こんな自然が豊かな
場所があったんだ……


北海道もある意味自然は多かったけど、
私がいた函館は賑わっていたから
都心に近い雰囲気だった。


道路の両脇が木々で生茂り
まるで緑のトンネルを
駆け抜けているようだ。


どんどん進んでいくと
今度は視界にうつりはじめた
沢山の白い木々たちの世界になり


それは、本でしか見たことがなかったけれど
景色に映えてとても美しい


「(‥‥たしか……白樺の木のはず)」


そしてまたどんどんその
白樺の中を進んで行けば、
素敵な木目が美しい家の前で停車された


「ここですか?」


『そうだよ。
 荷物おろすから気をつけて降りて』


うわぁ……


あのマンションも
私には一生住めない物件だけど、
ここも凄い素敵な家だ


木目が美しいウッド調の2階建ての家は
想像していたよりも大きくて
森の中の別荘という名に
相応しい佇まいだ
< 48 / 146 >

この作品をシェア

pagetop