面社長のお見合い8連敗~庇護欲強めの恋愛初心者でした~
 そこまで言うと私は一呼吸置いた。彼は真剣な目で私のことを見つめてくれる。

「離れようとも思ったのですが、やっぱり好きなんです。共に成長していきたいです。こんな私ですがどうぞよろしくお願いします」

 私の答えを聞いた熊崎社長は、初めて満面の笑みを見せてくれたのだ。さわやかで素敵で胸が打たれた。

「ありがとう。これからは二人で一緒に笑顔を作っていきたい」

「いっぱい、笑いたいですね」

「あぁ。手を出して」

 どちらの手を出していいか迷っていると、社長は私の左手を迷わず掴んだ。

 そして薬指にダイヤモンドのリングを入れてくれたのだ。サイズがぴったりで驚いてしまう。

「よくわかりましたね?」

「いつも見ていたから、これくらいのサイズかなと」

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