奈落の悪役メイドは孤高の御曹司に求愛される
「うん。お父さんは実家からのほうが通いやすいから、今は4人で暮らしてる。月に何回か会ってはいるんだけど、寂しがりやだから毎日メールが届くんだよね」

「そうなんだ。どんなやり取りしてるの?」

「学校関係のことが多いかな。『友達できた?』とか『授業はどんな感じ?』とか。たまに写真が送られてくる時もあるよ」

「へぇ〜、仲良しなんだね」



まさか地元に、こんな別世界が存在していたとは……。

泉家もかなりの豪邸ではあったけど、久世家は和と洋が入り交じった感じというか。

まるで同じ敷地内に旅館とホテルがあるみたいな感じだ。


あれやこれやと話していたら母屋に到着した。

ガレージに車を停めてきた入江くんのお母さんと合流し、中へと入る。



「ただいま〜」

「「おかえりなさいませ、聡子(さとこ)様、理貴人様」」

「ただいま。お出迎えありがとうございます」



外観が別世界なら、当然家の中も別世界。

引き戸が開けられるやいなや、執事服の男性とメイド服の女性が頭を下げてきた。
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