奈落の悪役メイドは孤高の御曹司に求愛される
御二方とも白髪交じりのグレイヘア。

年齢は60代前半くらいで、私の親よりも一回り上の印象を受けた。

タメ口で話してるあたり、きっと小さい頃から仕えているんだろうな。


軽く自己紹介をして彼らに荷物を預けたら、いよいよ久世家との顔合わせへ。

休日ということで、入江くんのお父さんも同席しているらしい。


靴を脱いで家に上がり、すぐ隣の部屋の前に移動すると、入江くんのお母さんがコンコンコンとドアをノックした。



「失礼します。聡子です。開けていいですかー?」

「はーい」

「どうぞー」



返ってきたのは2種類の声。

どちらとも少ししわがれていたので、おじいさんとおばあさんの声だと推測してみた。

「ただいま戻りました〜」とドアを開けた彼女に続いて中に入る。



「おばさん! おかえりなさい!」

「おかえり。雨大丈夫だった?」

「大丈夫。一瞬パラッと降ったくらいだったから。朱李ちゃんも来てくれたの〜」

「一応私も、久世家の人間ですから!」
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