聖女になれなかったので魔法大国へ留学することにしたら、まさかの再会が待っていました

(まいったわ……)

 ルーカスは生まれも育ちもアンダルイドだから、学院には昔からの知り合いが大勢いる。
 彼らとの時間も大切にしてほしいと思う。
 それなのに、あたかもマルティーナが最優先かのような振る舞いをしてくれる。

(せっかく今は友人に囲まれているのに……)

 そう思うと同時に、はっとした。

(いけない。まただわ)

 『今は』も何も、ルーカスはずっとそうだったに違いない。
 それなのに、これではあたかも以前はそうでなかったようではないか。

 原因はわかっている。

 ルーカスに、ブランカ宮殿で見た夢の話はした。
 けれども、このことは打ち明けていない。
 打ち明けられるはずがなかった。

(ルーカス様とアーロン様が重なって見えるだなんて……)
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