モイラ --天使が犯した罪と罰--
そんな私の思惑を見透かすかのように、アリアは「どうしてアタシが最近こんな感じなのか、知りたい?」と問う。
私が「知りたいです」なんて返してしまえば、アリアはきっと答えてくれるのだろう。
その優しさに甘えたくなくて、私は少しの間を持って、「元気になれば」と告げた。
だからアリアは答えなかった。
私の予想通り、アリアは普段とは違った感情を抱いているようだった。
「ほんとはユマに全部ぶちまけたい」
アリアの指が私の唇を伝って、そのまま手を頬に当てる。
冷たい手、室温が低いから?、いや違う。
「ユマ、あったかいわね。カイロみたい。
こんな優しい子に、アタシは何を言っているのかしら・・・。
「ぶちまけていいのに」と心の中で呟いた言葉は、どうやら口から漏れ出していたみたいで、アリアが微笑む声が聞こえる。
「そう、ね・・・。
ならユマにひとつ提案があるの」
アリアは私の腰を抱き寄せ、耳元で低く囁く。
その声があまりにも真っ直ぐに心に伝って、私は思わず頬が熱くなる。
最近、アリアと接すると心臓が悪くなる場面が多い気がしなくもない・・・。
どうしてだろう、昔私も誰かにこんな気持ちを抱いたような気がするのだ。