大河ドラマ・乳房星(たらちねぼし)

【ひとり暮らしが淋しくて】

眠りについた私は、夢を見ていた。

時は、1926年夏…

2歳9ヶ月だった私は、大好きなママ(当時・22歳)と一緒にマンシュウリ近郊にある草原へ行った。

私の初恋は、1歳の時…

お相手はもちろん、ママであった。

ママと私が行った草原は、マンシュウリハイラル区から南へ200キロ先にある中国とモンゴルの国境付近ののどかな場所であった。

ママと2歳9ヶ月の私は、遠くに見えるゲートを見つめていた。

多くの人たちがゲートを往来していた。

2歳9ヶ月の私は、ママに声をかけた。

「ママ〜」
「なあによーくん。」
「ママ、ゲートの近くに…人がいっぱいいるよ。」
「あら、ほんとうね。」
「ママ、ぼくたちも行こうよ〜」

ママは『ごめんね〜』と言うたあと、悲しげな表情で私に言うた。

「よーくん…あのゲートは…だれでも通ることができるわけじゃないのよ。」
「どうして?」
「あのゲートをとおりぬけることができるのは、モンゴル人と中国人だけよ。」

ママが言うた言葉に対して、2歳9ヶ月の私は悲しげな表情でママに言うた。

「ヤダ!!あのゲートを通ってモンゴルへ行きたい!!…ぼくの身体にはモンゴル人と中国人の血が流れているのだよ~」

ママは、もうしわけない声で2歳9ヶ月の私に言うた。

「よーくんごめんね…よーくんの身体にモンゴル人と中国人とモンゴルの系統の血が流れていたよね…ママの身体にもよーくんと同じ血が流れているよね…だけど…よーくんとママは、複数の国の国籍を保有していることとよーくんとママの身体に複数の国と民族の血が流れている…があるのよ。と言うことがあるのよ。」

2歳9ヶ月の私は、ママに言うた。

「それじゃあ、いつになったらあのゲートをとおることができるの?」
「いつになると言われても分からない…でも…いろんな国の人々が往来できるようになったら、ママと一緒におててつないで…あのゲートを越えようね。」
「うん。」

このあと、ママは私の両手を広げたあとやさしい声で私を呼んだ。

「よーくん…おいで〜」
「ママ〜」

私は、ママの極爆乳《おおきすぎるおっぱい》に抱きついた。

「よーくん…キュー…キュー…」

ママは、両手で2歳9ヶ月の私の身体を優しく抱きしめた。

「ママ…ママ…ママ…ママ…」
「よーくん…キュー…キュー…キュー…キュー…」

それから数分後であった。

2歳9ヶ月の私は、大好きなママと一緒に草原をかけめぐった。

「ママ〜、ママ〜、ママ〜…」
「よーくん〜、よーくん〜」

ママと2歳9ヶ月の私は、無我夢中で草原をかけた。

それから10分後であった。

2歳9ヶ月の私があたりを見渡した時、一緒にいたはずのママがいなくなった。

「ママ…ママ…ママ…ママ…」

2歳9ヶ月の私はママを呼びながらさがし回った。

それからまた数分後であった。

2歳9ヶ月の私は、ママを見つけた。

この時、ママはマァマと母子保護施設の女性スタッフさんたち30人によってはがいじめにされていた。

ママは、『よーくんに会いたい!!』と言いながら抱いていた。

「イヤ!!まだよーくんと一緒にいたい!!」

マァマは、厳しい声でママに言うた。

「ダメよ!!よーくんは、ママとバイバイしないとダメになるのよ!!」
「イヤ!!離して!!離して!!」
「よーくんとお別れするのよ!!」
「イヤ!!よーくんとお別れしたくない!!」
「ダメよ!!」

2歳9ヶ月の私は『ママ!!』と叫びながらママのもとへ行こうとした。

しかし、私はマァマに止められた。

「よーくん!!ママとお別れするのよ!!」
「ママ!!ママ!!ママ!!ママ!!」

ママと2歳9ヶ月の私は、呼び声をあげた。

「よーくん!!よーくん!!よーくん!!」
「ママ!!ママ!!ママ!!ママ!!」

それから数分後であった。

ママは、母子保護施設の女性スタッフさんたちによって連れて行かれた。

「ママ!!ママ!!ママ!!ママ!!」

マァマの乳房《むね》に抱かれていた2歳9ヶ月の私は、泣き叫ぶ声でママを呼んだあとより激しい声をあげて泣いた。

「ワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーン!!」

私を乳房《むね》に抱きしめているマァマは、ぐすんぐすんと泣きながら言うた。

「ぐすんぐすんぐすんぐすんぐすんぐすんぐすんぐすんぐすんぐすんぐすんぐすんぐすんぐすんぐすんぐすんぐすんぐすんぐすんぐすんぐすんぐすんぐすんぐすんぐすんぐすんぐすんぐすんぐすんぐすんぐすん…よーくんごめんね…よーくんごめんね…よーくんごめんね…」
「ワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーン…ママほしいよ〜…極爆乳《おおきすぎるおっぱい》のやさしいママがほしいよ〜…ワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーンワーン…ママほしいよ〜…」
「よーくんごめんね…マァマがよーくんのママを見つけるから…極爆乳《おおきすぎるおっぱい》のやさしいママを見つけるから…ぐすんぐすんぐすんぐすんぐすんぐすんぐすんぐすんぐすんぐすんぐすんぐすんぐすんぐすんぐすんぐすん…よーくんごめんね…ぐすんぐすんぐすんぐすんぐすんぐすんぐすんぐすんぐすんぐすんぐすんぐすんぐすんぐすんぐすんぐすんぐすんぐすんぐすんぐすんぐすんぐすん…」

…………………

(ゴーッ…)

時はうんと流れて…

2001年5月28日夜9時頃であった。

またところ変わって、専用機の中にて…

私が座っているリクライニングシートにマァマがやって来た。

マァマは、眠っている私のひざの上にブランケットをゆっくりとかけたあと泣きそうな表情で私の寝顔を見つめながらつぶやいた。

よーくん…

ごめんね…

マァマ…

よーくんに…

ひどいことをした…

よーくんが大好きなママを…

よーくんがいる目の前で取り上げてしまった…

よーくんの家族は、ママしかいないことが分かっているのに…

ママとよーくんを…

力付くで…

引き裂いてしまった…

……………

「くすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすん…くすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすん…くすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすん…くすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすん…」

マァマは、その場に座り込んだあとくすんくすんと泣き出した。

この時、ドナ姐《ねえ》はんがマァマのもとにやって来た。

「ジナ姐《ねえ》ちゃん。」

ドナ姐《ねえ》はんは、くすんくすんと泣いているマァマを乳房《むね》に抱きしめた。

くすんくすんと泣いているマァマは、泣きながらドナ姐《ねえ》はんに言うた。

「くすんくすんくすんくすんくすん…よーくんが大好きなママを無理やり取り上げてしまった…くすんくすんくすんくすんくすん…よーくんが…極爆乳《おおきすぎるおっぱい》のやさしいママがほしいと言うてるのに…見つけることができなかった…くすんくすんくすんくすんくすんくすんくすんくすん…」

ドナ姐《ねえ》はんは、マァマを抱きしめながら言うた。

「ジナ姐《ねえ》ちゃん…泣かないでよ…ジナ姐《ねえ》ちゃん…」

(ゴーッ…)

この時、専用機がサンタフェ近郊の上空を通過した。

専用機は、9〜10時間後に目的地の空港に到着する予定である。
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