大河ドラマ・乳房星(たらちねぼし)
第3話・涙を抱いた渡り鳥

【男はつらいよ】

(ブロロロロロロロロロロロロロロロロ…)

時は、夜7時過ぎであった。

私は、川之江駅を夕方6時50分頃に出発した国鉄バスに乗って再び旅に出た。

バスは、国道192号線を通って阿波池田方面に向かった。

私は、大番頭《おおばんと》はんたちとマァマとドナ姐《ねえ》はんを一刻も早く見つけたい気持ちでいっぱいであった。

残された時間はそんな多くない…

急がなきゃ…

(ピーッ、ゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトン…ゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトン…)

時は、夜9時過ぎであった。

私は、国鉄阿波池田駅から高知行きの各駅停車《どんこう》に乗って南へ向かった。

列車の中にて…

私は、ショルダーバッグの中から昭文社の四国地方の道路地図を取り出したあときょう1日移動したルートを調べていた。

セーラー万年筆の後ろの部分を使って阿波池田駅まで来たルートを調べた。

その後、唐子浜パークと住友別子病院前のバス停と国鉄新居浜駅と国鉄川之江駅に万年筆で印をつけながらつぶやいた。

これからどこへ行こうか…

高知市周辺でヒッチハイクする場所を決めないと…

(ゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトン…キーッ…プシュー…)

時は、深夜11時半頃であった。

私が乗っている各駅停車《どんこう》が予定よりも20分遅れで高知駅に到着した。

途中の大杉駅で1時間に30ミリ前後の激しい雷雨が降ったので、1時間ほど運行見合わせになった…

その後、大杉駅から高知駅の区間で徐行運転する形で再開された。

(ザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザー…)

列車を降りた私は、改札口を通って駅の外に出た。

この時、ザーザー降りの雨がまた降り出した。

また雨が降り出した…

大急ぎで宿やを探さないと…

(ザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザーザー…ゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロ…)

この時、雷が鳴ったあと1時間に20ミリ前後の強い雨が降り出した。

これじゃあ、先に行くことができない…

駅の軒下にいる私は、雨がやんだらすぐに行こうと決めた。

早くやんでくれよ…

私は…

時間がないのだよ…
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