大河ドラマ・乳房星(たらちねぼし)

【しあわせのものさし・その2】

時は、1月30日の夜10時頃であった。

またところ変わって、ザ・クラウンパレス新阪急高知ホテルの中にあるキッチンつきの豪華スイートルームにて…

ダイニングキッチンのテーブルにいるかおるさんは、ノートパソコンをひらいて女子生徒《せいと》たちの状況を報告するための書面作成に取り組んでいた。

特大和室のテーブルにドナ姐《ねえ》はんとイナ姐《ねえ》はんがいた。

テレビの画面には高知放送が映っていた。

この時間は『ダウンタウンDX』が放送されていた。

イワマツグループのA班のメンバーたち18人とマァマは、この時間もお仕事を続けていたのでまだ帰宅していなかった。

………………………

話は戻って…

ドナ姐《ねえ》はんは『キャハハハハハハハ〜』と笑いながらテレビを見ていた。

イナ姐《ねえ》はんは、つかれた表情を浮かべていた。

テレビの画面がCMに変わった時であった。

ドナ姐《ねえ》はんは、テーブルの真ん中に置かれている木の入れ物に入っているぼんち揚げの小袋をつまみながらイナ姐《ねえ》はんに言うた。

「イナ姐《ねえ》ちゃん。」
「なあに?」
「おうちに帰らなくてもいいの?」
「ダンナのおネエ夫婦が家にいるからイヤよ〜」
「イナ姐《ねえ》ちゃん!!逃げ回ってばかりいたら話し合いができなくなるわよ!!…ほんとうに困ったわね〜」

(プツン…)

ドナ姐《ねえ》はんは、リモコンを使ってテレビの電源を切った。

その後、ドナ姐《ねえ》はんはものすごく困った表情でイナ姐《ねえ》はんに言うた。

「イナ姐《ねえ》ちゃん、ボヒョンとソヒが抱えている問題を放置するのはよくないわよ〜」
「分かってるわよ…」
「ソヒはなんで大学に行かないのよ?」
「なんでって…」
「大学を卒業しないといい会社に就職することができなくなるのよ〜」
「分かってるわよ〜」
「イナ姐《ねえ》ちゃん、ソヒはどんな職業につきたいと言うていたのよ?」
「えっ?」
「えっ?…じゃなくて、ソヒは子どもの時にどんな職業につきたいと言うていたのよ!?」

イナ姐《ねえ》はんは、ものすごくつらい表情で『聞いてないけど〜』と答えた。

ドナ姐《ねえ》はんは、困った表情で言うた。

「そんなはずはないわよ〜…なにかひとつ目標を立てていたと思うよ〜」

イナ姐《ねえ》はんは、ものすごくつらい表情で言うた。

「聞いてないわよ〜」
「困ったわね〜」

ドナ姐《ねえ》はんは、ぼんち揚げを半分に割ったあと片方を口に入れてもぐもぐと食べた。

それから1分後であった。

ドナ姐《ねえ》はんは、ものすごく困った表情でイナ姐《ねえ》はんに言うた。

「話かわるけど…ヴァネッサさんとボヒョンは…結婚する気はあるの?」

イナ姐《ねえ》はんは、ものすごく困った表情で言うた。

「ドナ…うちはものすごく困っているのよ…よーくんがジェニカちゃんと結婚することが決まったからヴァネッサさんの胎内《なか》にいる赤ちゃんのパパになれないと言うたのよ〜」

ドナ姐《ねえ》はんは、怒った表情でイナ姐《ねえ》はんに言うた。

「イナ姐《ねえ》ちゃん!!話がぜんぜんちがうわよ!!」
「だって〜」
「よーくんのお嫁さん選びはうちらで進めていくのよ!!それよりもイナ姐《ねえ》ちゃんはボヒョンが犯したあやまちをどうやって解決していくのかを考えてよ!!」
「分かってるわよ〜」
「ボヒョンは、イナ姐《ねえ》ちゃんたちにヴァネッサさんと結婚すると言うたよね!!」
「言ったわよ〜」
「ヴァネッサさんの胎内《なか》にいる赤ちゃんの父親は、ボヒョンの職場の従業員の男性が犯したセクハラによって妊娠したと言うたけど、それはほんとうなの!?」
「ほんとうよ〜」
「イナ姐《ねえ》ちゃん!!もう1度確認した方がいいわよ!!」
「どうして?」
「ボヒョンは、ほんとうのことがいえずに苦しんでいるのよ!!」
「だから、ヴァネッサさんの胎内《なか》にいる赤ちゃんは職場の従業員から受けたセクハラが原因で妊娠したのよ…それ以上のことは聞いてないのよ〜」

ドナ姐《ねえ》はんは、ものすごく困った表情で言うた。

「ボヒョンはなにを考えているのか分からないわね…もしかしたらの話だけど…ボヒョンは心のどこかで軽い気持ちがあると思うわよ!!…ボヒョンは本気になって結婚する意思があるのかと考えたくもなるわよ!!」
「ドナ〜」
「イナ姐《ねえ》ちゃんもイナ姐《ねえ》ちゃんでよくないわよ!!ダンナのおネエが怖いと言うけど…どう言う部分がこわいのかと言うてよ!!」
「全部…」
「ますます困ったわね…それじゃあ、イナ姐《ねえ》ちゃんはこのまま逃げ回るつもりでいるの!?」
「おうちに居場所がないもん〜」
「なさけないわねもう!!」

ドナ姐《ねえ》はんは、ものすごく困った表情で言うたあと食べかけのぼんち揚げをもぐもぐと食べた。

イナ姐《ねえ》はんは、ものすごく困った表情を浮かべながらあたりを見渡したあとダイニングテーブルにいるかおるさんに声をかけた。

「かおるさん。」
「はい。」
「よーくんたちは今どこにいるの?」
「え~と…高瀬(香川県三豊市)のパチンコ店を出たあと土居(愛媛県四国中央市)のラブボへ向かうと言うてました…全部が終了するのは、明日の深夜3時頃の予定です。」
「またゴゼンサマなの〜」

ドナ姐《ねえ》はんは、ものすごく怒った表情で言うた。

「イナ姐《ねえ》ちゃん!!」
「ドナ〜」
「よーくんたちはお仕事であちらこちらを回っているのよ!!」
「分かってるわよ〜」
「よーくんたちは一般のサラリーマンじゃないのよ!!経営者よ!!」
「分かってるわよ〜」
「ここに帰ってくるのは、深夜4時あたりね…次に行く現場のラブボは土居インターから新居浜寄りに300メートル先にあるのよ…お仕事の状況によっては明け方5時になるかもしれないわね。」

ドナ姐《ねえ》はんは、こう言うたあと和室から出た。

ものすごく困った表情を浮かべているイナ姐《ねえ》はんは、キョロキョロとあたりを見渡していた。
< 228 / 900 >

この作品をシェア

pagetop