大河ドラマ・乳房星(たらちねぼし)

【パープルシャドウ】

(ボーッ、ボーッ…)

時は、3月31日の夜8時頃であった。

私は、竹原港から波方行きの中四国フェリーに乗って再び旅に出た。

波方港には夜9時45分頃に到着した。

(ブロロロロロロ…)

時は、夜10時20分頃であった。

私は、波方港でヒッチハイクした長距離トラックの中にある仮眠ベットでひと眠りしていた。

この時間、トラックは今治市中心部を走行していた。

トラックは、国道317号線〜広小路通り〜中浜町の交差点を通って産業道路へ向かった。

時は、夜10時50分頃であった。

私は、運転手《うんちゃん》の怒鳴り声で目覚めた。

「おいコラ!!起きろ!!」
「(よーくん、寝ぼけ顔で言う)えっ?」
「おい、ここで降りろ!!」
「ここ、どこですか?」
「(東予市)三津屋のガソリンスタンドだ!!」
「すみません〜」

ショルダーバッグを持ってトラックから降りた私は、再び旅に出た。

私は東予市三津屋の交差点付近にある24時間営業のガソリンスタンドを出たあと、ロッキー(パチンコ屋)の近くにある終夜営業のラーメン屋へ行った。

ところ変わって、終夜営業のラーメン屋にて…

私は、一杯600円のチャーシューめんとぎょうざダブルで晩ごはんを食べていた。

店に置かれている18型のナショナルクイントリックスの画面に南海放送テレビが映っていた。

この時間は、『新婚さんいらっしゃい!』が放送されていた。

店には、白のねじり鉢巻きを巻いた運転手《うんちゃん》ひとりがいた。

この先どうしようか…

大番頭《おおばんと》はんたちとマァマとドナ姐《ねえ》はんが見つからなかったら…

私は、どうしたらいいのだ…

………

時は、深夜11時53分頃であった。

テレビの番組は『NNNきょうの出来事』〜『スポーツニュース番組』を経て『ザ・サスペンス』になろうとしていた。

この時であったが、テレビの画面がテレビ局のテストパターンに変わった。

それを見た私は、顔が真っ青になった。

一体、なにがあったのだ…

こわい…

ものすごくこわい…

この時であった。

ヒゲ面の運転手《うんちゃん》がものすごくあわてた様子で店にやって来た。

ヒゲ面の運転手《うんちゃん》は、ものすごくあわてた声でねじり鉢巻きの運転手《うんちゃん》に言うた。

「たいへんだたいへんだたいへんだたいへんだたいへんだたいへんだたいへんだ!!」
「どうしたのだよ〜」
「たいへんだ!!今治市で大規模な爆発が起こったゾ!!」
「大規模な爆発が起こった?」
「ああ!!」
「オメー、映画の見過ぎじゃないのか?」
「あれあれあれあれあれあれあれあれあれあれ…」

ヒゲ面の運転手《うんちゃん》は、ねじり鉢巻きの運転手《うんちゃん》に対してテレビを見てくれと言うた。

この時、テレビの画面に『ただいま今治市が存立危機にひんしました…』と書かれていた。

今治市が存立危機にひんした?

一体、なにがあったのだ?

私の心の中によりしれつなセンリツが走った。

ねじり鉢巻きの運転手《うんちゃん》は『映画のロケをしているのじゃないのか?』とのんきな声で言うた。

それからまた10分後であった。

この時、国道196号線が通行止めになった。

私がラーメン屋から出た時、パチンコ屋の前の交差点にバリケードがはられていたのを見た。

バリケードの前では、8人の警察官たちが交通整理をしていた。

(ドカーン!!ドカーン!!ドカーン!!)

この時、遠くから大きな爆発音が響いた。

一体、なにがあったのだ…

今治市でなにが発生したのか…

……………

そんなことよりも、私は大番頭《おおばんと》はんたちとマァマとドナ姐《ねえ》はんを見つけなきゃ…

時間がない…

急がなきゃ…

ショルダーバッグを持っている私は、小松方面へ向かって歩いた。
< 29 / 900 >

この作品をシェア

pagetop