大河ドラマ・乳房星(たらちねぼし)
第35話・古い日記

【アフターダーク】

時は、夕方4時40分頃であった。

またところ変わって、イオンモール今治新都市にあるスタバの店内にて…

店内の長イスのコーナーに20歳くらいの女性がひとりで座っていた。

女性は、つらそうな表情でフラペチーノをのんでいた。

この時であった。

イワマツグループのA班のメンバーたちが再来店した。

この時、女性が足早に逃げ出そうとしたので亜弓《あゆみ》さんが『コラ!!待ちなさい!!』と言うて止めた。

女性は、イワマツグループにお手伝いさんとして入る予定だった多岐本《たきもと》このみさん(20歳)であった。

亜弓《あゆみ》さんに止められたこのみさんは、ものすごくつらそうな表情を浮かべていた。

それから15分後であった。

テーブルの上には、ワンモアドリンクで頼んだトールドリップコーヒーが入っている白のマグカップとイングリッシュマフィンとサラダ巻が並んでいた。

それらはイワマツグループのA班のメンバーたちが注文したものであった。

このみさんは、注文しなかったのでドリンクとフード類がなかった。

亜弓《あゆみ》さんは、ものすごく怒った表情でこのみさんに言うた。

「あんた、食べへんの!?」
「すみません…ちょっと…食欲がないのです〜」
「あっそう…まあええわ…そんなことよりもあんた!!」
「はい?」
「集合時間は何時と言うたのか分かっていたのになんで遅刻したのよ!?」
「すみませんでした〜」
「あんたは、集合時間の10時頃にどこにいたのよ!?」
「すみません…ちょっとパニックにおちいったので思い出すことができません〜」
「いいわけを言うな!!」
「亜弓《あゆみ》さん…亜弓《あゆみ》さん〜」

ウェンビンさんは、必死になって亜弓《あゆみ》さんをなだめたあとこのみさんに言うた。

「あの…あなたはうちでがんばって働く意欲はありますか?」
「えっ?」
「あなたは、なんでうち(イワマツグループ)を就職先に選んだのですか?」

ウェンビンさんの問いに対して、このみさんはものすごく困った表情で答えた。

「ええ…なんでって?」

ウェンビンさんは、ものすごく困った表情でこのみさんに言うた。

「ですから、なんでうち(イワマツグループ)を就職先に選んだのですか…と聞いてるのですよ〜」

なんて答えればいいのか分からない…

ものすごく困った表情を浮かべているこのみさんは、大パニックにおちいった。

ウェンビンさんは、お医者さんカバンの中からシステムノートと万年筆を取り出した。

その後、システムノートの空いているページをひらいた。

ウェンビンさんは、万年筆を手にしたあとこのみさんに言うた。

「すみません…2〜3ほどたずねたいことがありますが…よろしいでしょうか?」

このみさんは、ものすごく困った表情で言うた。

「あの…すみません。」
「はい?」
「たずねたいことってなんでしょうか?」

亜弓《あゆみ》さんは、怒った表情で言うた。

「あんた!!履歴書はどうしたのよ!?」
「えっ?」
「履歴書!!」

亜弓《あゆみ》さんに怒鳴られたこのみさんは、大パニックを起こした。

履歴書…

なんで履歴書がいるのよ…

大パニックを起こしたこのみさんに対して、亜弓《あゆみ》さんはものすごく怒った声で言うた。

「なんで履歴書を書かなかったのよ!?」
「亜弓《あゆみ》さん、おちついてください!!」

ウェンビンさんは、亜弓《あゆみ》さんを止めたあとこのみさんに言うた。

「あなたが履歴書を作らずにうちに来たので、私たちはものすごく困っているのですよ〜」

このみさんは、泣きそうな声で言うた。

「履歴書の作り方が分からないのです〜」
「もういいから答えてください!!」

亜弓《あゆみ》さんは、怒った表情でこのみさんに言うた。

「名前は?」
「えっ?」
「あなたの名前!!」
「たきもとこのみです〜」
「苗字は?」
「えっ?」
「苗字!!」
「たきもとです。」
「たきもとのたきは!?」
「え~と…多いと岐阜の岐を合わせた感じです。」
「もとは!?」
「本です。」

ウェンビンさんは、言われた通りに記載したあと名前をたずねた。

「名前はこのみさんですね。」
「はい。」
「このみは?」
「ひらがなで書きます。」
「ひらがなでこのみね。」

亜弓《あゆみ》さんは、困った表情で言うた。

「年齢《とし》は?」
「えっ?」
「年齢《とし》!!」
「え~と、20歳です〜」
「20歳!?」
「はい。」
「分かったわ〜」

ウェンビンさんは、このみさんの年齢をノートに記載したあと職歴をたずねた。

「職歴は?」
「えっ?職歴ってなんですか?」
「ですから、うちに来るまでのあいだにどんな職業についていたのですか!?」
「ええ…どうしょう〜」
「職歴はないのですか?」
「はい…ありません〜」
「職歴なし…はい…」

ウェンビンさんは、システムノートにメモ書きをしながらつぶやいた。

…ったくも…

このみさんが在籍していたガッコーは、職場実習をしていないようだな…

ウェンビンさんは、困った表情でこのみさんに言うた。

「それでは、あなたの最終学歴は?」
「えっ?」
「あなたの最終学歴は!?」
「ええ…最終学歴ってなんですか?」
「あなた、コーコーは出てないの?」
「どこのガッコーを卒業したのかおぼえていません〜」
「わかりました…そこでやめておきます…」

ウェンビンさんは、システムノートと万年筆をお医者さんカバンに収納した。

この時、亜弓《あゆみ》さんはこのみさんに対して怒った表情で言うた。

「多岐本《たきもと》さん…多岐本《たきもと》さん!!」
「はい〜」
「多岐本《たきもと》さんは、なんでうちを選んだのよ!?」
「えっ?」
「志望動機をたずねているのよ!!」
「シボウドウキ?」
「せや!!」
「自分を変えたいから…です。」
「自分を変えたいからうちを選んだの!?」
「私は…世界をたくさん見たいのです!!」
「世界をたくさん見たいのであれば、大学・短大へ行ったらどうよ!?」
「私は、大学・短大へ行くことができませんでした!!」
「なんで行かなかったのよ!?」
「(偏差値が低いから)あきらめろと言われたのです!!」
「誰に言われたのよ!?」
「3年の時の担任の先生に言われました〜」
「そう…だから大学進学をあきらめたのね。」
「はい。」
「ほんなら予備校へ行けばよかったじゃないのよ!?」
「予備校へ行ったらまわりから変な目で見られるからイヤです!!」
「そんなに予備校へ行くのがイヤなのね…もう分かったわよ…それで、あなたはうちでどんなお仕事がしたいのよ!?…いまのあなたの状態ではお手伝いさんしかないのよ!!」
「それでもいいです!!」
「分かったわよ…ほんならお手伝いさんでがんばりなさい!!」
「ありがとうございました〜」

このみさんは、私たちの前で頭を下げながらごあいさつをかわした。

このみさんは、イワマツグループにお手伝いさんとして入ったがまだ不適合な部分が多いので日本国内に私たちが来た時だけ…の制限がついていた。

このために、海外各地と沖縄県へ行くことはできないようになっていた。

このみさんは、ほんとうにうちでがんばって働くことができるのかな…

………………………
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