大河ドラマ・乳房星(たらちねぼし)

【この大空に捨ててしまおう】

時は、午前11時40分頃であった。

またところ変わって、新宮市《しない》緑《みどり》ヶ丘《おか》にある振興局にて…

振興局は、氏張《うじはる》が契約職員として働いている職場であった。

氏張《うじはる》は、ものすごくいらついた表情でデスクワークに取り組んでいた。

この時、上の人が氏張《うじはる》のもとにやって来た。

上の人は、やさしい声で氏張《うじはる》に言うた。

「多岐本《たきもと》さん。」
「はい。」
「そのままでいいから聞いてくれるかな?」
「はぁ、なんでしょうか?」

上の人は、やさしい声で氏張《うじはる》に言うた。

「多岐本《たきもと》くん、もうしわけないけど…来年の3月31日で雇用できる期間を終了することになったのだよ〜」
「それはどうしてですか?」
「わしが決めたのじゃないのだよ…国《ちゅうおう》が決めたことだよ〜」
「ですから、なんで私が振興局《ここ》をクビになるのですか!?」
「だから、国《ちゅうおう》が決めたことだと言うてるのだよ!!」
「国《ちゅうおう》が私にやめろと言うているのか!?」
「国《ちゅうおう》の人は、若い人を入れたいと言うてるのだよ〜」
「私はお払い箱になったと言うのであればやめますよ!!私は、不平不満をひとことも言わずに身を粉にして振興局《ここ》で働いていたのですよ!!それなのに、お払い箱だなんて…あんまりすぎるよ!!」

氏張《うじはる》は、ものすごく怒った声で言うたあと上の人に背中を向けた。

上の人は、ものすごく困った表情で氏張《うじはる》に言うた。

「多岐本《たきもと》くん、多岐本《たきもと》くん…わしは『君はお払い箱になったから…』とは言うてないのだよ…だけど話のつづきがあるのだよ〜」
「ふざけるな!!」
「多岐本《たきもと》くん!!」
「オドレクソヤロー!!話のつづきがあるとはどういうことだ!?」
「ほんとうにつづきがあるのだよ〜」
「ふざけるな!!」

(ドカッ!!)

思い切りブチ切れた氏張《うじはる》は、上の人を両手で小突いて倒したあと上の人の財布を取り出した。

その後、氏張《うじはる》はサイフの中から一万円札5枚を強奪したあと『パチンコに行ってくる〜』と言うた。

氏張《うじはる》は、振興局《しょくば》の名札と身分証明書をすてたあと勝手にオフィスから出た。

職場放棄をした氏張《うじはる》は、このあと新宮市内《しない》にあるパチンコ店に深夜11時頃まで入り浸りになった。

パチンコ店から出たあと遠くへ行ったようだ。
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