大河ドラマ・乳房星(たらちねぼし)
第41話・オリビアを聴きながら

【悲しきメモリー】

話は、日本時間1月13日の午後1時過ぎであった。

またところ変わって、新宮市《なんきしんぐう》の比江島家の大広間にて…

大広間のテーブルに若い男女《ふたり》が向かい合う形で座っていた。

若い男女《ふたり》は、恒夫《つねお》のおいご(30歳・市役所職員)と地元の信金に勤務している28歳のOLさんであった。

真ん中に佐和子が座っていた。

佐和子は、おだやかな声で『ゆっくりして行ってね〜』と言うたあと席を離れた。

ところ変わって、広間にて…

広間のテーブルに智太郎《ともたろう》がいた。

智太郎《ともたろう》は、おだやかな表情で佐和子に言うた。

「おふたりさんは?」
「ええ、楽しくお話をしているわよ。」
「そうか〜」

この時であった。

(ガラガラガラガラガラガラガラガラガラガラ…ガラガラガラガラガラガラガラガラガラガラパシーン!!)

玄関の方で戸が激しくしまる音が聞こえた。

(ドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカ!!)

つづいて、ろうかを激しく歩く足音が響いた。

(ガラ!!)

その後、ふすまがひらいた。

この時、大きめのふうとうを持っている温夫《はるお》がものすごく怒った表情で広間に入った。

「温夫《はるお》〜」
「温夫《はるお》〜」

智太郎《ともたろう》と佐和子は、おどろいた表情で言うた。

(ドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカドカ…ドスーン!!ドスーン!!ドスーン!!)

思い切りブチ切れた温夫《はるお》は、右手に作った握りこぶしでテーブルを激しく殴りつけた。

その後、温夫《はるお》はよりし烈な怒りをこめながら智太郎《ともたろう》に言うた。

「オドレクソヤロー!!」
「温夫《はるお》、どうしたのだ?」
「オドレクソヤローぶっ殺してやる!!」
「おい温夫《はるお》、なにを怒ってるのだよ?」
「ふざけるなクソヤロー!!なんであの時オレとカノジョの結婚を止めたのだ!?」
「わしは悪気があって止めたのじゃないのだよ〜」
「ふざけるな!!」

(ドスーン!!ドスーン!!ドスーン!!ドスーン!!)

思い切りブチ切れた温夫《はるお》は、右手に作った握りこぶしでテーブルを激しく殴りつけたあと智太郎《ともたろう》を怒鳴りつけた。

「オドレはオレとカノジョが結婚することがそんなに気に入らないのか!?」
「気に入らないとは言うてないのだよ〜」
「それじゃあなんで止めたのだ!?」
「わしらは、時間をおいたらどうかなと言ったのだよ〜」
「ふざけるな!!吉藤の家に嫁はひとりで十分と言うのはどう言うことだ!?」
「だからおとーさんとおかーさんがいるうちは結婚しない方がいいと言うただけだよ〜順番は回ってくるよ…」
「ふざけるな!!」

(ガツーン!!)

思い切りブチ切れた温夫《はるお》は、手当たり次第にあったものを智太郎《ともたろう》の頭に投げつけた。

温夫《はるお》が投げつけたものは、智太郎《ともたろう》の頭にぶつかった。

「痛い!!」

智太郎《ともたろう》は、女々しい声をあげながら泣いた。

近くにいた佐和子が困った声で温夫《はるお》に言うた。

「温夫《はるお》、なんでおじさんにものを投げつけるのよ?」
「あんたも悪いのだよ!!」

(パチーン!!)

思い切りブチ切れた温夫《はるお》は、平手打ちで佐和子の顔をたたいた。

温夫《はるお》は、ものすごく怒った声で佐和子と智太郎《ともたろう》に言うた。

「おい!!婚姻届《ショメン》に保証人の名前を書け!!」
「婚姻届《ショメン》に保証人の名前を書けって?」
「書けと言うたら書け!!」
「温夫《はるお》〜」
「オレ…新しい女ができた…新しくできた女と結婚すると決意した!!」

佐和子は、泣きそうな声で言うた。

「温夫《はるお》!!落ち着いてよ!!」
「ふざけるな!!今すぐに書け!!」
「温夫《はるお》!!」
「書けと言うたら書け!!」
「ちょっと待ってよ!!」
「書けよ!!」
「温夫《はるお》!!お願いだから落ち着いてよ!!」
「オレに結婚するなと言うのか!?」
「結婚するなとは言うてないわよ〜…おばさんは、順番が回って来るまで待ったらどうかと言うただけよ!!」
「それまでのあいだ、じっと待てと言うのか!?」
「だからおとーさんとおかーさんがいるあいだは結婚しない方がいいと言うたのよ!!」
「ふざけるな!!」

思い切りブチ切れた温夫《はるお》は、ワーッと叫びながら大広間に入った。

その後、お見合いをしていた恒夫のおいごに殴るけるの暴行を加えた。

「オドレぶっ殺してやる!!」
「温夫《はるお》さんごめんなさい〜」

思い切りブチ切れた温夫《はるお》は、恒夫のおいごのこめかみをグーで激しく殴りつけた。

(ガーン!!)

「うううううううう…」

恒夫のおいごは、女々しい声をあげながら泣いた。

智太郎《ともたろう》と佐和子は、温夫《はるお》のおどしに屈する形で婚姻届《ショメン》の保証人の欄にショメイナツインした。

それから5分後に温夫《はるお》は家から出た。

それからまた2分後であった。

佐和子は、黒電話の受話器をあげたあと温夫《はるお》の家に助けを求める電話をかけた。
< 401 / 900 >

この作品をシェア

pagetop