大河ドラマ・乳房星(たらちねぼし)

【大きな玉ねぎの下で】

(ゴーッ…)

さて、その頃であった。

私・イワマツは専用機に乗っていた。

時は、日本時間2月23日の夕方5時頃だったと思う。

機内の座席のテーブルにエクスペリア(スマホ)と便せんが置かれていた。

私は、エクスペリアのウォークマンで歌を聴きながら桜子たちとアンナに手紙を書いていた。

エクスペリアのウォークマンのイヤホンからは、爆風スランプの全曲集に収録されている歌がたくさん流れていた。

………………………

私は、桜子たちとアンナに私のいまの気持ちを万年筆を使って便せんに書いていた。

……………………………

しかし、私もまたうまく気持ちを伝えることができずに苦しんだ。

今…

アンナは、一人前のクイーンになるために日々の暮らしを送っている…

桜子たち…

アンナ…

………………

桜子たち…

アンナ…

…………………

会いたい…

会いたい…

………………

(ポタポタポタポタポタポタポタポタポタポタポタポタポタポタポタポタポタポタポタポタポタポタポタポタポタポタポタポタポタポタポタポタポタポタポタポタポタポタポタポタポタポタポタポタポタポタポタポタポタポタポタポタポタポタポタポタポタポタポタポタポタポタポタポタポタポタポタポタポタポタポタポタポタポタポタポタポタポタポタポタポタポタポタポタポタポタ…)

便せんの上に、私がこぼした涙がしたたりおちた。

便せんに書かれていた文字がにじんだ。

………………………

結局、手紙を書くことができなかった。

…………………………

この時、専用機は東京都内の上空を飛行していた。

エクスペリアのウォークマンのイヤホンから『大きな玉ねぎの下で』が流れた。

専用機の窓の下に、ライトアップで照らされている日本武道館が小さく見えていた。

今夜、有名な日本のアーティストのライブが行われると思う。

私は、そんなことを思いながら窓に写る風景を見つめていた。
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