大河ドラマ・乳房星(たらちねぼし)
第57話・津軽海峡冬景色

【津軽海峡冬景色】

時は、深夜3時頃であった。

またところ変わって、宇野港のすぐ近くにある運ちゃん食堂にて…

私は、ブリの照り焼き定食のごはん大盛りで朝食を摂っていた。

店の中には、2〜3人の若い運転手《うんちゃん》がいた。

2〜3人の若い運転手《うんちゃん》は、ごはんを食べたあと楽しくお話をしていた。

2〜3人の若い運転手《うんちゃん》たちは、恋バナをしていた。

◯◯で出会ったあの女がどーのこーの…

……………………

聞くだけでもうんざりだ…

……………………

私は、ひとことも言わずにブリの照り焼き定食を食べながら2〜3人の若い運転手《うんちゃん》たちの背中を冷めた目でみつめていた。

………………………

(ピーッ、ゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトン…ゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトンゴトン…)

時は、朝5時半頃であった。

私は、国電宇野駅から快速電車に乗って旅に出た。

快速電車《でんしゃ》に乗っている私は、ウォークマンで歌を聴きながら夜明け前の風景を見つめていた。

イヤホンから石川さゆりさんの歌で『津軽海峡冬景色』が流れていた。

きょうは10月2日だ…

とつぜん放り出された日からまもなく3ヶ月になる…

あの日から私は、大番頭《おおばんと》はんたちを見つけるために西日本のあちらこちらを旅していた。

しかし、大番頭《おおばんと》はんたちはどこにもいなかった。

その上に、ドナ姐《ねえ》はんも行方不明になった。

………………………

私は…

これから先…

どうしたらいいのだ…

いつまで放浪生活がつづくのだ…

こんな暮らしは…

もうイヤだ…

………………………
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