大河ドラマ・乳房星(たらちねぼし)

【道化の恋】

10月2日は岡山市と倉敷市の各地をまわってドナ姐《ねえ》はんをさがしに行った。

岡山県内《けんない》で暮らしているドナ姐《ねえ》はんの友人知人の家にも電話したけど、ドナ姐《ねえ》はんはどこにもいなかった。

結局、この日はドナ姐《ねえ》はんを見つけることはできなかった。

………………………

時は、10月3日の午後1時過ぎであった。

またところ変わって、国電西片上駅のすぐ近くにある高校《ガッコー》にて…

この日は、高校《ガッコー》の文化祭がひらかれていた。

私は、文化祭のカラオケ大会に飛び入りで参加した。

ステージで2〜3曲歌った私は、おひねりをたくさんいただいた。

この日は、403万円かせいだ。

それから1時間後であった。

私は、文化祭の会場から出ようとした。

この時、会場にいたイナ姐《ねえ》はんが私に声をかけた。

「よーくん、よーくん!!」
「イナ姐《ねえ》はん〜」
「よーくん、無事でよかったわ〜」

イナ姐《ねえ》はんは、ウキウキした表情で私に言うた。

「よーくん、お昼まだよね〜」
「これからランチを摂るのだよ〜」
「だったらイナと一緒に行かない?」
「なんでイナ姐《ねえ》はんと一緒に行くの?」
「きょうは、よーくんにすてきな人を紹介したいと思っているのよ〜」
「言うてる意味が分からないよ〜」
「よーくん、うちは急いでいるのよ…早くしないとおすましが冷めてしまうのよ〜」

おすましが冷めてしまうって、どう言う意味だよ…

ムッとした表情を浮かべている私は、イナ姐《ねえ》はんに言うた。

「イナ姐《ねえ》はん!!こっちはものすごく困っているのだよ!!ドナ姐《ねえ》はんが書き置きを残して行方不明になったのでどうしていいのか分からないのだよ!!」
「分かってるわよ〜…ごはん食べるだけでもいいから一緒に行こうよ〜」

イナ姐《ねえ》はんからせがまれた私は、仕方なくついて行くことにした。

時は、午後3時頃であった。

またところ変わって、牛窓(岡山県瀬戸内市)にある特大規模の和風建築の家にて…

和風建築の家は、農家の大家族が暮らしている家であった。

家の特大広間に地区の住民たちがたくさん集まっていた。

特大広間では、地区で育った若い男女《ふたり》の結婚披露宴がひらかれていた。

イナ姐《ねえ》はんと私は、家の敷地に入った。

私は、イナ姐《ねえ》はんに対して怒った声で言うた。

「イナ姐《ねえ》はん!!」
「どうしたの?」
「これはなんなのですか!?」
「だから、ごはんを食べに来たのよ〜」
「これは私に対しての当てつけか!?」
「よーくん、なに怒ってるのよ?」
「怒りたくもなるわ!!」
「よーくん、そんなに怒らないでよ〜」
「ふざけるな!!イナ姐《ねえ》はんは、おれに結婚しろと命令する気か!?」
「分かったわよ〜」
「おれの年齢《とし》がいくつか分かってるのか!?」
「分かったわよ〜…せめてお昼ごはんだけでも食べてよ〜」

イナ姐《ねえ》はんと私は、数分間に渡って大ゲンカを繰り広げた。

イナ姐《ねえ》はんがどうしてもと言うたので、仕方なくここでランチを摂ることにした。

またところ変わって、農家の家の客間にて…

客間には、慶祝料理がならんでいる黒のオゼンが置かれていた。

イナ姐《ねえ》はんと私の向かいに遠方からお越しになられた70代の夫婦と39歳くらいの女性がいた。

私は、いつでも出発できるようにするためにショルダーバッグをたすき掛けにしていた。

私は、怒った声で言うた。

「すみません!!私は急いでいるのです!!」

奥さまは、困った声で言うた。

「どうしてですか?」
「これは一体なんなのですか!?」
「だから、みなさまでお昼ごはんを食べるのよ〜」
「ふざけるな!!」
「よーくん落ち着いてよ〜」

イナ姐《ねえ》はんは、ものすごく困った表情で私に言うたあと夫婦にあやまった。

「すみませんでした…よーくんはお腹がすいていてキゲンが悪いのです〜」

ご夫婦は、優しい声で『いいのですよ〜』と言うた。

イナ姐《ねえ》はんは、ものすごくつらそうな表情で私に言うた。

「よーくん紹介するわよ…イナの昔からの知り合いの萩生廉太郎《はぎおれんたろう》さんと妻のトヨミさんよ〜」
「始めまして〜」
「始めまして〜」

私は、怒った声でイナ姐《ねえ》はんに言うた。

「イナ姐《ねえ》はんはふざけてるのか!?」
「よーくん、なんで怒るのよ〜」
「イナ姐《ねえ》はんはおれに結婚しろと命令する気か!?」
「そんなことは言うてないわよ〜」
「ふざけるな!!」
「よーくん落ち着いてよ〜…萩生《はぎお》のご夫婦は、満州で暮らしていた時によーくんのママの新しい家族たちが暮らしていた家の近くで暮らしていたのよ〜」
「作り話をするな!!」
「作り話じゃないわよ〜…ほんとうの話よ〜」

私は、よりし烈な怒りを込めながら『信用できない!!』と言うた。

イナ姐《ねえ》はんは、廉太郎《れんたろう》とトヨミに対して『すみませんでした〜』と言うた。

トヨミは、優しい声で『いいのですよ…』と言うたあと『ごはんを食べましょう〜』と言うた。

廉太郎《れんたろう》は、38歳の娘さんに対して優しい声で『ヨシタカさまにビールをついであげてね〜』と言うた。

娘さんが私のもとに来た時だった。

私は、娘さんに対して怒った声で言うた。

「なにをする気だ!?」
「えっ?」
「なにをする気だと言うてるのが聞こえないのか!?」
「よーくん落ち着いてよ〜」
「イナ姐《ねえ》はん!!」
「なえさんは、よーくんにビールをどうぞと言おうとしたのよ〜」
「やかましいだまれ!!」

思い切りブチ切れた私は、席から立ったあと怒った声で言うた。

「オドレらもういっぺん言うてみろ!!よくもおれをグロウしたな!!」

イナ姐《ねえ》はんは、泣きそうな声で『グロウしてないわよ〜』と言うたあと私にこう言うた。

「萩生《はぎお》のご夫婦は、よーくんが今までつらい思いをしたから幸せにしてあげたいと思って、一席《せき》をもうけたのよ〜…萩生《はぎお》さんは、よーくんのママから頼まれていたのよ〜」
「だまれ!!作り話をするな!!もういい!!日本《このくに》には…おれの居場所なんかない!!…イナ姐《ねえ》はんが言う幸せとはなんだよ!!…好きなコを作って結婚して家庭をもうけることしか知らないのかよ!!ふざけるな!!」

よりし烈な怒りを込めて言うた私は、ショルダーバッグを持って家から出た。

萩生《はぎお》の家の3人の家族たちは、ひどく怯えまくった。

イナ姐《ねえ》はんは、ものすごくおびえた表情でつぶやいた。

こわい…

よーくんこわい…

どうして萩生《はぎお》の家のご家族たちにひどいことを言うのよ…

萩生《はぎお》の家のご夫婦はよーくんを幸せにしてあげたい思いでいっぱいになっているのよ…

それなのに…

どうして怒鳴り声をあげたのよ…

よーくんは、これからどうしたいのよ…

独身《ひとりみ》で通して行くことができないのを分かっているの…

お嫁さんがいないとよーくんが困るのよ…

分かっているの…

よーくん!!

………………………
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