大河ドラマ・乳房星(たらちねぼし)

【耳をすましてごらん】

時は、1980年の9月の最後の土曜日の夜だった。

この時、家庭が崩壊する危機にひんしていた。

家族間の人間関係が極力悪くなっていた。

人間関係が極力悪いので、食卓の雰囲気が悪かった。

だから、家庭内暴力がひんぱんに発生していた。

どうしたら食卓の雰囲気が良くなるのか?

…………………

…と思ったあずさは、ごはんを残さずに食べることができるようにと思ってあれこれと工夫した。

みそしるのいりこを高級品に変えた…

白いごはんの上に卵の黄身を落として、おたまさんにした…

……………………

食がゆたかになれば、家族の心がゆたかになれる…

…と思ってしたけれど、全部裏目に出た。

温大《はると》は、あずさに対する怒りをさらに強めた。

また同時に、太兵衛《たべえ》に対してよりし烈なうらみをつのらせた。

………………

場所は、家の大広間にて…

テーブルの上に並んでいた料理は、すべてキンリンの家からいただいたものであった。

この日の夕食は、南海放送テレビで昼前に放送されていた『キューピー3分クッキング』で習った料理を作る予定だった。

あずさは、材料を買いそろえるために行ったスーパーストアで大失態を犯した。

この時、あずさは化粧品メーカーの出張販売のコーナーで売られていた1万9800円の高級コスメセットを購入した。

ほかにもあずさは、ほしいものがたくさんあったので高級品を次々と買いあさった。

あずさが物欲《よく》に負けたことに気がついたのはスーパーストアを出てから10分後であった。

その後、スーパーストア物欲《よく》に負けたことに気がついた。

われにかえったあずさは、大パニックを起こした。

その結果、あずさはキンリンの家をまわって料理をわけてくださいとたのんだ。

……………………

食卓には、あずさと健一郎と太兵衛《たべえ》とりつよと温大《はると》がいた。

この時、圭佑《けいすけ》と三永《みえ》さんはまだ帰宅していなかった。

……………………

温大《はると》は、食べ始めてから2分後に『ごちそうさまでした〜』と言うたあとはしをおいた。

あずさは、心配げな表情で温大《はると》に言うた。

「えっ?もう食べないの?」
「いらねーよ!!」
「まだたくさん残っているわよ〜」
「食べたくねえんだよ!!」
「どうして食べないのよ〜」
「ふざけるなクソアマ!!」

近くにいたりつよは、困った声で温大《はると》に言うた。

「温大《はると》、なんで怒っているのよ〜」
「クソアマがナマイキな表情でオレをグロウした!!」
「あずささんは、温大《はると》にごはんを食べてと言うたのよ〜」
「ババアはだまれ!!」
「温大《はると》!!」
「オドレもクソアマとグルになってオレをグロウしたからやっつけてやる!!」
「あずささんは、温大《はると》にごはんを食べてほしいと言うてるのよ!!」

(ガシャーン!!)

「ああああああああああ!!頭が痛い!!」

思い切りブチ切れた温大《はると》は、太兵衛《たべえ》の頭をビール瓶で激しく殴りつけた。

ビール瓶は、こなごなにくだけてわれた。

太兵衛《たべえ》は、座り込んだ状態で苦しんでいた。

あずさは、泣き叫ぶ声で温大《はると》に言うた。

「どうしておじいさまに暴力をふるったのよ!?」
「だまれ!!」

(ガツーン!!ガツーン!!ガツーン!!)

思い切りブチ切れた温大《はると》は、グーであずさを激しく殴りつけたあと怒りをこめながら言うた。

「全部おどれのせいだ!!おどれのせいでおれの人生が狂ったのだ!!」

りつよは、泣き叫ぶ声で温大《はると》に言うた。

「温大《はると》やめて!!」
「だまれ!!」

思い切りブチ切れたに温大《はると》は、りつよに向けて小皿を投げつけた。

小皿は、りつよの右のまぶたの下をかすったあと血がにじみ出た。

りつよは、泣き叫ぶ声で温大《はると》に言うた。

「温大《はると》!!あずささんに暴力をふるわないで!!」
「だまれ!!おどれもクソアマをヨウゴしたからぶっ殺してやる!!」
「そんなことしたら、優しくしてくれる人がいなくなるわよ!!」
「ワー!!」

(ガラガラガラガラガラガラガラガラガラガラガシャーン!!)

思い切りブチ切れた温大《はると》は、テーブルをひっくり返したあと奇声をあげながら暴れ回った。

温大《はると》は、健一郎と太兵衛《たべえ》に対してよりし烈な怒りをこめながら殴りつけた。

あずさに対しては、健一郎と太兵衛《たべえ》の100倍の力を込めて殴りつけた。

それから60分後であった。

家じゅうを暴れ回った温大《はると》は、身の回り品と貴重品だけを持って家出した。

この日を最後に、温大《はると》は家に帰らなくなった。

家出した温大《はると》は、今治市通町《しないとおりまち》1丁目にあるマンションの部屋へ転がり込んだ。

部屋は、温大《はると》と同じ中学校に通っていたちえちゃんが暮らしている部屋であった。

ちえちゃんは、母親と二人で暮らしていた。

ちえちゃんの母親は、今治市松本町《しないまつもとちょう》にあるショットバーを経営していた。

ほかにも、大正町と共栄地でスナックを…

室屋町でキャバレーを…

…経営していた。

ほかにも、西条市と新居浜市と伊予三島市と川之江市と観音寺市でスナックとキャバレーをそれぞれ3軒ずつ…

丸亀市でキャバレーとピンクサロンを…

高松と徳島市と神戸と岐阜と横浜でソープランドを…

川口(埼玉県)でイメクラ店を…

…それぞれ経営していた。

ちえちゃんの母親は、四六時中家に不在だったのでひとりぼっちだった。

この部屋には、同じ中学校に通っているくみちゃんとゆいなちゃんが一緒にいた。

その上に温大《はると》がやってきたので、この部屋にいる子たちは4人になった。

その翌日より、4人はだらけた暮らしが始まった。
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