大河ドラマ・乳房星(たらちねぼし)

【うらみごと】

(ゴーッ…)

時は、夕方5時半頃であった。

またところ変わって、大阪伊丹国際空港にて…

滑走路に数十機の航空機が待機していた。

国際線の受け付けカウンターにて…

カウンターの前に太兵衛《たべえ》がいた。

その後ろに、おおぜいの人たちがならんでいた。

太兵衛《たべえ》は、□△さまからパスポートを借りたあと写真と署名を変えた…

そして、国際線のカウンターにやって来た。

太兵衛《たべえ》は、このあと最終のソウルギンポ国際空港行きの大韓航空機に搭乗したいので航空券を購入しようとした。

ところが、パスポートに不備があったので航空券を購入することができなかった。

空港の職員は、太兵衛《たべえ》からパスポートを取り上げたあと席から離れた。

この時、後ろで待っている人たちが怒号をあげた。

「なにやってるのだよ〜」
「ふざけるな!!」
「いつになったら飛行機に乗ることができるのだ!!」
「早くしろ!!」

……………………

この時、カウンターの前にいた太兵衛《たべえ》がものすごく泣きそうな表情を浮かべながらつぶやいた。

パスポート返してくれ〜…

わしのパスポートを返してくれ〜…

…………………

それからまた40分後であった。

ものすごく泣きそうな表情を浮かべている太兵衛《たべえ》は、カウンターから離れたあと空港から逃げ出した。

「コラ!!待ちなさい!!」

この時、パトロール中の空港警察の男性刑事たち15人が逃げ出した太兵衛《たべえ》を追いかけた。

…………………………

さて、その頃であった。

またところ変わって、国電長野駅の北口付近にて…

(ピーピーピーピーピーピーピーピーピーピーピーピーピーピーピーピーピーピーピーピーピーピーピーピー…)

私のズボンの左ポケットに入っているポケットベルが鳴った。

私は、ポケットベルを取り出したあとディスプレイを見た。

ディスプレイには静岡県の市《まち》の市外局番から始まる番号が表示されていた。

「静岡県…どこなんだ〜」

またところ変わって、静岡市の国道150号線沿いにあるラブホの部屋にて…

ラブホの部屋に白のバスタオルで身体を巻きつけた姿の三世《みよ》さんがいた。

(ピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロピロ…)

三世《みよ》さんは、受話器をあげたあと話をした。

「もしもし…つないでください…(電話がつながったあと話をする)…もしもし三世《みよ》です…コリントさん?」

またところ変わって、国電長野駅の北口の広場にある電話ボックスにて…

私は、四角のだいだい色のコイン投入式のプッシュホンを使って電話をかけていた。

「三世《みよ》さん、今どこにいるの?…オレは長野にいる…太兵衛《たべえ》が人のパスポートを使って海外へ行くことをくわだてていた…と言う話を聞いたのでひどく動揺しているのだよ〜…もしもし三世《みよ》さん!!話を聞いてるの!?」
「聞いてるわよ…コリントさん…話を聞いてほしいの…□△さまのメイゴさんのパスポートを盗んだ犯人が誰かと言うことを…」
「誰なんだその犯人と言うのは!?」
「三紗《みさ》よ!!三紗《みさ》が□△さまのメイゴさんのパスポートを盗んだのよ!!」
「三紗《みさ》…三紗《みさ》は三世《みよ》さんの知り合いの人!?」
「アタシの亡父《ちち》にレイプされた娼婦《おんな》の子どもよ…アタシの母親違いの妹だけど…うらみがあるのよ!!」
「うらみがある!?」
「ええ。」
「三紗《みさ》は、太兵衛《たべえ》さんと□△さまが話していたところを立ち聞きしたのよ!!その後、三紗《みさ》は…メイゴさんの家に侵入したのよ…そして…パスポートを盗んだのよ!!」
「それはほんとうの話か!?…三世《みよ》さん…三世《みよ》さん話を聞いてるの!?」
「聞いてるわよ…三紗《みさ》がどこで暮らしているのかを知ってるわよ…コリントさんに教えておくわ〜」
「松本…分かった…オレ、これから松本へ行く〜」
「分かったわ…またあとでポケベルを鳴らすわよ。」
「ああ。」

………………………

(ブロロロロロロロロロロロロロロロロロロロロ…)

時は、夜8時頃であった。

私は、長野市安茂里《しないあもり》の国道19号線沿いにあるバスターミナルでヒッチハイクした長距離トラックに乗って再び旅に出た。

名鉄運輸のロゴ入りの特大トラックは、国道19号線を通って松本方面へ向かった。

三世《みよ》さんが言うた言葉はほんとうなのか…

三紗《みさ》と言う女は…

ほんとうに三世《みよ》さんの実の妹なのか…

……………………

ますます分からなくなった…

………………………
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